いくつかの研磨した石213
京都府南丹市美山町 向山栗谷鉱山由利山坑の層状マンガン鉱を一面研磨しました.前回にサンプリングした石です.うまく層状になっていたので一面研磨にしました.
(研磨)一見,高品位そうに見えましたが,磨っているうちに硫化水素の鼻に突くにおいがしてきて,ルーペで観察すると磁硫鉄鉱が入っていました.高品位の部分は確かにあって,レンズ状をなすアレガニー石からなる赤褐色の部分でした.基本的に炭マンなので,一気に磨り上げました.仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡下での拡大です)
層状炭マン.磁硫鉄鉱の細い粒状の輪郭がたくさん入っていました.ネオジム磁石でやや強く反応しました.
全体的に磁硫鉄鉱が入っていて硫黄分が多いことが判りました.
磁硫鉄鉱の拡大です.
黄鉄鉱の拡大です.
菱マンガン鉱のレンズ.灰緑色はテフロ橄欖石.
アレガニー石のレンズ.レンズの周りに硫化物を伴っていました.