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涼をもとめて ―豊郷大滝と明神滝―

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 先日にちょっとだけ滝巡りをしてきました.

 

 酷暑が続くなかの訪問でした.

 

 先の大水で林道がどうなっているのか,少々不安でしたが,

 

 滝の周りの林道は土砂が掻いてあって近寄ることができました.

 

 

  あまり遠出ができないと踏んでいたため近場にしました.

 

 午前中に小浜方面に出かけていて,こちらも滝目的でしたが

 

 猛烈に蒸し暑く,川原遊びを少しした程度でした.

 

 

 

 豊郷大滝.いつも水量が無い.ヤマビルが怖いので遠望だけ

 しました.

 

 

 近くから.落差70mとありましたが,水量が少なくただの壁でした.

 

 

 

 

  その先の二俣に明神滝がありました.二度目の訪問です.

 

  滝標のすぐ川手が崖になっているため,落水口より撮影しました.

 

 下流に降川口があるそうですが,水害の影響が何かしらあるかも

 

 しれないので今回は止めておきました.

 

 

 明神滝.西川の左岸から撮影.

 

  

 右岸より.落差は8mくらいという.西川の右岸より撮影.

 

  河床の黒く見えるのは黒色頁岩のようで,落水口の少し上流に

 

 頁岩を石英脈で切っていました.

 

 

 

 黒いところが頁岩.白色は石英.褐色は脈岩なのか凝灰岩質の岩

 でした.断層か?

 

 

 

 

 

 上の2つの滝のアクセスマップです.いつも通りフリーハンドで描いて

いるため縮尺は無視しています.参考程度に.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから...

 

 

 滝に行く前の川遊び..というより川原をうろついていただけでした.

 川原に見られた岩石は,白雲母花崗岩・黒雲母花崗岩・花崗斑岩・

 アプライト・ペグマタイト・安山岩・輝緑岩・赤白チャート・石灰岩・

 頁岩・大理石・珪岩・菫青石ホルンフェルスなどでした.

 

 それから,ちょっと小珍しいものを見つけました.

 

  

  菫青石ホルンフェルス.見た目どおり泥質ホルンフェルスです.

 白色部は菫青石が変質して,白雲母や緑泥石に置き換わっていて

 桜石と呼ばれるものです.一部に紅柱石が含まれているものも

 見られました.ほか少量の石英が切っている部分に黄鉄鉱を含ん

 でいました.

 

 

 

 

 灰鉄輝石と緑閃石.珪岩や大理石もよく見られました.大理石には

 特にスカルン鉱物は見られませんでしたが,珪岩にほうに多少の鉱物

 がみられました.写真中央の角柱状のものが灰鉄輝石,その周囲の

 暗色部が繊維状の緑閃石,白色部は珪岩,黒色部は二酸化マンガン

 の染みです.

 

 

 

 

 電気石を含む脈性ペグマタイト.こちらは一つだけでした.写真では

 黒っぽく見えますが,現場で見たときは青色の角閃石に見えました.

 拡大すると..

 

 

 

 顕微鏡下での撮影です.透明度が高く,昔長垂山に行ったときに見た

 藍電気石のように見えました.母岩は白雲母花崗岩中にアプライトを

 伴って白色の長石からなるペグマタイトについていました.この母岩は

 ほかのペグマタイト鉱物を欠き,青色の電気石だけ入っていました.

 

 

 

 

 こちらは母岩のほかの部分についていたものです.

 

  いずれも露頭がありそうですが,今後の探索に期待が持てそう

 です.

 

 

 

 


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