いくつかの研磨した石67
和歌山県田辺市龍神村甲斐ノ川 玉谷鉱山のマンガン鉄鉱
を一面研磨してみました．
日高川を堰止める椿山ダムの南方に聳える清冷山の南東
直距離約４㎞にあるマンガン鉱床のものです．標本は６年ほ
ど前にアンチモン鉱床の舟原鉱山に行った帰りに寄った際に
サンプリングしたものです．
谷に赤褐色の泥質岩(後でハウスマン鉱と判る）がよく見ら
れ，朱赤色の珪質岩もありました．
研磨：ベビーサンダーで粗削りを一気にした後に，工業砥石
のあと高王山の青砥で仕上げをしました．
以下顕微鏡写真です．
朱赤色の部分はチャートではなく，赤鉄鉱が鉱染した泥質岩
のようでした．磨って顕微鏡下で観察すると朱赤色の泥質岩中
に鋼灰色の赤鉄鉱の微細な集合が入っていました．
磨っているときの磨りカスが赤いのはこれの所為と思われる．
白色―淡桃色の菱マンガン鉱脈に，ごく稀に黄鉄鉱を含んで
周囲に赤く細かい粒が入っていて，辰砂かもしれません．
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