今週の初めに周山街道沿いのマンガン鉱床と若狭街道沿いのマンガン鉱床を探索してきました.
間もなく松茸山などで入山禁止になるのを前に行っておきたかった.周山街道沿いのマンガン鉱床は国道から少し入ったところにあった.谷の出合に鉱石溜まりがあり,ここでしばらく観察して坑口を目指す.
坑口に至る林道はヤブになっていて背丈を超すヤブの辺りで断念し,出合のところを少し探して次に行った.
周山街道沿いの旧坑の緑マンガン鉱.なぜか水の浸かっている石に多い.この色がいつまでもつかは不明.以前にアップした「おばけ緑マン」はお化けのように1か月ほどで消えてしまった(真っ黒けに変色).緑マンの盤際に見られる褐色部はパイロクロアイトで,これとピンク色のパイロクスマンガン石の間には灰緑色の重晶石を伴っている.
角礫状の菱マンガン鉱とカリオピライトを含む鉱石の菱マンガン鉱のレンズに含まれていた自然銅.割った時に鮮やかな赤色がでたので辰砂を疑ったが,あとで自然銅とわかった.
平屋の在所から保亭山の平坦な尾根を回り込んだところにもマンガン鉱床があった.このあたりは丹波鉱山をいうやや規模の大きな鉱山があったが,今回はここではなかった.
旧峠に至る林道から別れ,かつて珪石山のあった方面にとる.入り口から徒歩で向かい,橋のところを上がると鉱山だった.品位はあまりよろしく無いようで,層状の泥質岩中に小さい炭マンレンズで含まれていた.
幅の狭い林道はこの間の大水で大きく崩れ沢と一体化していた.林道のバラスに鉱石が使われていたみたいで,表面に残っていた.鉱石を少し拾い,車を林道入り口で待たせてあったので,場所を確認して戻った.
帰りは園部まわりとなった.
旧道別れの林道奥の旧坑の緑マンガン鉱.今回は緑マンガン鉱に縁がある.毎度炭マン鉱床に行くと高品位鉱石を狙っているので,出くわす率が高い.サンプル程度の採取でほかはだいたい現場に放ってくる.色が悪くなっているので採取対象にならない.周りの褐色部は前述のとおりパイロクロアイトでこれを伴っていると黒色化しやすい.ほかに灰白色の菱マンガン鉱を,母岩のチャートの一部に低結晶度の炭素物質を伴っている.
上記旧坑の炭マン.さくら色の部分はアレガニー石が混じっている部分.脈状にあずき色になっている部分はヤコブス鉱で,境界にリッベ石が来そうだが肉眼ではよくわからない.この石の裏に散点して灰緑色の重晶石を伴っている.
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