石の話
和田川のヘクトライト
産地:岐阜県中津川市蛭川 和田川河床工事現場(非売品).
5~6年前に会館でAOさんの即売会にて購入した石です.ラベルに「リチオフォル鉱」とあって,放射状に集合する石英の表面を覆う白色―粘土様鉱物がついていて,そのお供で黒色の皮膜状のリチオフォル鉱が付いた石でした.
「この粘土鉱物はリチウムが入っているとかで,東京のK先生が欲しいといって差し上げた」,とかなんとかの逸話のある石だそうです.河川の増強工事で,一時的に出ただけとの話で,話のタネにと購入した記憶のある石です.
粘土鉱物のことはよく知らず,放置に近い形で置いていたのですが,広域合併によって産地名が変わっていくので,それに対応してラベルの書き換えを兼ねて改めて調べると上記の鉱物でした.空気が乾燥しているのにも関われず,妙にベトベトした質感の鉱物で,化粧品やリチウム資源として使用されているという.
ラベルの書き換えに伴って,掃除したうえ拡大写真を撮ってみましたが,外観はやや油脂光沢のある塊状に過ぎない.母岩の空隙に細かい水晶が入っているが,その脇にもベタベタした質感の粘土を伴っています.売り手の逸話がなかなか面白かったので,掲載しました.