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鉱物の顕微鏡写真133 ―アルモヒドロカルサイト―

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顕微鏡写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真133

―アルモヒドロカルサイト―

産地:Ladomirov, Snina district, Prešov region, Slovakia.(非売品).

 

 

 

Alumohydrocalcite   アルモヒドロカルサイト

[組成]       Ca2+Al3+2[(OH)2|CO3]2・4H2O

[結晶]        三斜晶系.自形は柱状および針状.放射状・球状・皮膜状・

            ブドウ状集合などになる.

[色]           無色・白色・灰色・淡褐色・淡黄色・淡青色・青色など.少量

            のクロムを含有する変種,クニポヴィチ石(Knipovichite)があ

            り,桃色・赤紫・帯紫桃色などになる.

[光沢]        ガラス光沢~真珠光沢.

[モース硬度]   2.5

[比重]       2.5

[劈開]        {100}に完全.{010}に不完全.

[条痕]       白色~灰色.

[名称]       化学組成より.

[原産地]     Potekhina village, Sorsk, Khakassia, Russia.

ほか,塩酸・硫酸・硝酸に可溶.

 

 

 次はアルモヒドロカルサイトにしました.泥岩や砂岩などの堆積岩中に同じような産状で,区別し辛いドーソン石と一緒に出てきやすい鉱物です.冷泉の名残のような鉱物だそうで.かつての炭酸泉の跡とかの割れ目に出てきそうです.クロムを含有しピンク色系統の色彩になるクニポヴィチ石という変種があって,こちらは鮮やかな色彩で,区別しやすいように思う.

 ドーソン石との区別が厄介で,ドーソン石はやや光沢の強い絹糸光沢と云った感じで,繊維の幅で狭いように感じる.アルモヒドロカルサイトは光沢が若干鈍いようで,繊維の幅がドーソン石より広い感がある.

 上の標本は15年くらい前に購入した標本です.褐色―茶褐色の母岩は砂岩で,その割れ目に針状結晶の放射状集合をなしています.別の割れ目に方解石を伴っていました.

他の部位の拡大です.

 

 

 

 

 

 

以下は国産品の標本です.以前まではいくつかの産地の標本があったのですが,現在は2点だけ所有しています.

 

産地:大阪府泉佐野市大木(字)下大木.(非売品).

 和泉帯の砂岩および泥岩の割れ目より産したアルモヒドロカルサイトです.ドーソン石より若干光沢が弱い印象を受けたのは,この標本からです.

 

 

他の部位の拡大です.右上の方に剥げた部分があって,提供元に確認するとXRDで分析した標本とのことです.

 

 

 

 

さらに拡大するとこんな感じです.白色の珪灰石の集合のような感じでした.

 

 

産地:三重県多気郡多気町丹生暗谷.(非売品).

 8年くらい前に購入した標本です.水銀山の近くだそうで,粘板岩のような黒色の岩石の割れ目に出来たアルモヒドロカルサイトです.クロムを含有するのか,淡いピンク色を呈しています.

 

 

 

 


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