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いくつかの研磨した石 39

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 4点 更新しました.

 

 

 

 

 

 一か月前にうまく成形できた石堂鉱山のヤコブス鉱からなる石の成形クズを,一面研磨してみました.大阪府と兵庫県の県境付近にあり,有馬層群の流紋岩の上に珪岩が残ったような地形をした場所です.地質図には小規模すぎて載っていなかった.4年ほど前の再発見で,何人かは案内したところで,閃亜鉛鉱・黄銅鉱・閃マンガン鉱・ヤコブス鉱・菱マンガン鉱・満礬石榴石・ばら輝石・カリオピライト・ネオトス石などがみられました.

 見ての通りばら輝石が少ないので比較的軟らかいと踏んで,研磨し始めました.真ん中にもともと磨り始める前に凹部があって最後まで残ってしまいました.黒色部は風化面で二酸化マンガンの被膜です.

 

 以下,拡大写真です.

 

 

 灰緑色部は磨っているときに硫化水素の臭いがしましたので,閃マンガン鉱の微粒が鉱染したもの.逆三角形した灰黒色粒状部は閃亜鉛鉱.黄褐色―灰褐色の部分は菱マンガン鉱・ピンク色はばら輝石.

 

 

 

 黄褐色―灰褐色の部分は菱マンガン鉱で,硬度が低いためか顕微鏡で確認すると,僅かに段差ができていました.その周りのピンク色部も菱マンガン鉱で,赤褐色―褐色の部分はカリオピライト.カリオピライトは層状マンガン鉱床ならどこでも出る普通の鉱物ですが,大阪府内では今のところここでしか見ていない.

 

 

 こちらの方がカリオピライトっぽいですが,顕微鏡で拡大するとかなり摩耗してへこんでいました.当地の鉱石は幾筋も細かい脈が鉱石を切って変な方向に割れる特徴があり,割れ目にネオトス石を含んでいます.カリオピライトに似ていますが,写真の赤褐色部はカリオピライトではなく,ネオトス石のようです.ほかピンク色はばら輝石です.

 

 

 

 

 

 

 

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いくつかの研磨した石 40

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 5点 更新しました.

 

 

 

 

  尾小屋鉱山のものです.鉱区の北部に位置する高見脈のズリからのもので,表面に孔雀石・ブロシャン銅鉱・青鉛鉱・白鉛鉱などが,被膜状で覆っていた石を内部を確認するために磨ってみました.金属鉱物の部分がやはり軟らかく,先に研磨されて見た目きれいになっているようですが,顕微鏡で見ると少しへこんでいます.(以下,顕微鏡写真です)

 

  石英脈が青鉛鉱によって染められた部分.白色―灰色部が石英,灰黒色―褐黒色礫状部が閃亜鉛鉱.

 

  黄銅鉱の多い部分.黄銅色金属光沢部が黄銅鉱で,灰黒色―褐黒色部が閃亜鉛鉱.青色部は青鉛鉱.

 

  閃亜鉛鉱の多い部分.閃亜鉛鉱は鉄分の量が少ないのか赤色がかっている.黄銅色金属光沢部は黄銅鉱.青色部は石英を染めた青鉛鉱.

 

 ほか顕微鏡サイズの方鉛鉱が少量入っていました.

 

 

 

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いくつかの研磨した石 41

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10点 更新しました.

 

 

 

 

 今年の夏ごろに吉岡鉱山第三通洞坑付近で,サンプリングした灰鉄輝石と少量の緑閃石からなる集合中の黄銅鉱と黄鉄鉱です.笹畝坑道の説明書きには「輝岩」と記載されていました.熱源による交代作用で灰鉄輝石と緑閃石などのスカルン鉱物に変質したもので,超塩基性岩の「輝岩」ではありません.標本市場においてほとんど出回っていない石で,ようやく一つ入手できた.標本の正面(写真の裏側)にあまり黄銅鉱が入っていませんでしたので,裏側を試しに磨ってみました.石英を噛んでいないのでおそらく軟らかいだろうと踏んで,研磨しました.もっと軟らかい緑泥石を含んでいるようで,研磨面に邑が出てしまいました.

 

 

 以下は顕微鏡下での撮影です.

 

  見た目はパッとしませんでしたが,拡大すると繊維がよくわかる.上部の明るい真鍮色部は黄鉄鉱で,周辺の黄銅色が黄銅鉱です.その他,暗緑色繊維状―針状部は灰鉄輝石です.

 

 

 

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最近の店内

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   最近になって「日本の鉱物」に

 

 「ひすい輝石」が選出されました.

 

   注目されるだろうと思い,

 

 一角を「ひすい輝石およびひすい輝石

 

 関連鉱物」のコーナーを作ってみました.

 

 

  ひすい輝石はNaAl[Si2O6] という組成の輝石で,超塩基性岩や

 

 斑糲岩体に伴って出てくる本来無色透明の鉱物です.

 

  色のついている部分は多くがオムファス輝石という別の鉱物で

 

あることが多いそうで,本来のひすい輝石に色がついているものは

 

かなり少ないそうです.現在産出がある県は北から,

 

北海道・群馬県・埼玉県・新潟県・長野県・富山県・静岡県・兵庫県・

 

鳥取県・岡山県・高知県・長崎県・熊本県などから知られています.

 

 ひすい輝石岩は磨くときれいになりますが,非常に堅いため以前に

 

大佐山のひすい輝石をやってみて懲りました.今は違うものでやって

 

います.(以下,店内の標本棚の様子.)

 

  

 

 

 

 

 

 

 

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東播磨で穴探し

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 今にも雨が落ちてきそうな微妙な

 

日に穴探しに行ってきました.

 

 

 今回は東播磨の北部域で幾つかの穴を

 

探してきました.

 

 

 広い圃場の裏手にこのズリがありました.写真では分かり

 

難いですが,かなりの急勾配でとても登れるような感じが

 

しませんでした.

 

 

 比較的規模が大きいようなので,必ずどこかに巻道がある

 

と思い,駐車地点からわずかに北に進んだところから入って

 

みました.

 

 

 入り口はヤブになっていましたが,すぐ植林で鉱山施設が

 

あったようなマウンドがあり,消し炭の欠片や茶わん・瓦の

 

残骸などがみられ,踏跡はそこで途切れていました.

 

 

 引き返すのも面倒なので,ズリのある方向に適当に斜面

 

をトラバース気味に攀じって行くと,やや平坦な径が出てきて

 

周囲が明るくなりズリに出ました.

 

 

 そばに入り口がやや崩れた坑口1つがあり,内部までは見え

 

ません.径はさらに奥(南方)に続いていて,小渓を跨いで先は

 

ヤブで見に行く気が無くなるくらいでした.

 

 もっとたくさんあるだろうと思うのですが,この現場で見たのは

 

この穴だけでした.

 

ズリの横の坑口.

 

 ズリの廃石は安山岩質の凝灰岩のようで,熱水変質を受けて

 

緑泥石ないし粘土になっていた.鉱石らしい石はほとんど見当

 

らず,脈状の閃亜鉛鉱,黄銅鉱,方鉛鉱を少し見たほかは

 

二次鉱物でした.このズリでは採集意欲の湧く石が少なく

 

二次鉱物は肉眼鑑定で褐鉄鉱・孔雀石・水亜鉛土・菱亜鉛鉱?

 

・白鉛鉱・青鉛鉱・ブロシャン銅鉱・異極鉱などでした.

 

 

 次に,すぐ近くで以前から知っていた現場に行ってみました.

 

 入り口付近の分岐から先ほど探したズリが見えていた.落ち葉

 

を敷き詰めたような,あまり車の入っていない林道に入ってすぐ

 

の植林内に件の坑口があった.もともと全然鉱物の見られない穴

 

で,石英の空隙に半自形結晶が重なったような黄鉄鉱を,

 

一つ見つけただけの旧坑でした.

 

大切坑か?

 

 坑口の上に,以前来た時には気づかなかったマウンドが,

 

坑口の南少し上にありそうなので,急な斜面を登ると脈を

 

そのまま押したような坑口がありました.

 

上の坑口.

 

 近づいてみると,土嚢が詰めてあり遺跡調査等で埋められた

 

ようでした.

 

金属焼けの壁の奥に穴が.

 

さらに近づいて,フラッシュを焚いて撮影してみました.入り口が狭く奥まで光が届きませんで

した.

 

 この坑口付近でも何か残っていないか探しましたが,

 

何も見つけられませんでした.

 

 

  今日はこの2か所で引き上げました.ずっと曇天で

 

視界が悪く,時折時雨てきたためで,ルーペ観察には

 

向かず退散しました.

 

 

  サンプリングした初めの方のズリのものを掃除しま

 

した.鉱物は異極鉱のようで,ほかに少量の青鉛鉱・白鉛鉱

 

ブロシャン銅鉱などがついていました.

 

空隙内の大部分は異極鉱.

 

 

 異極鉱の端の方に妙に白い部分があり,試しに短波紫外線を

 

照射してみました.

 

水亜鉛土でした.

 

 

 

 

 

 

 

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いくつかの研磨した石 42

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5点以上 更新しました.

 

 

 

 

 

 

 

  3年ほど前に有志が集まって四国に巡検した際に採取しました,基安鉱山の含銅硫化鉄鉱です.整理していたところ,含銅硫化鉄鉱中に黒色の染みのようなものがあり,成形してルーペで観察したところ閃亜鉛鉱でした.母岩は粒のはっきりしない緻密な黄鉄鉱からなる塊状で,黄銅鉱の粒はほとんど確認できませんでした.上の写真の中央部付近に墨を流したように灰黒色の筋で磁硫鉄鉱をともなっていました.あとで半分ほどの成形した残りを,試しに研磨してみました.

 

緻密で塊状の含銅硫化鉄鉱中の閃亜鉛鉱.(黒色部)

 

  「こんなもん,金属だから早いこと削れるわ」と思って,いつも通り粒度の粗い合成砥石で磨っていましたが,緻密な分時間がかかってしまいました.最後は不出来な青砥で仕上げました.

 

 

 

 

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新年の営業予定

暮れの穴探し

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  先週末,昨年になりましたが

 

 行けるときに行っておかないと

 

 なかなかいけませんので,

 

 行ってきました.

 

 

現場付近の図です.

 国道372号を西進し,交通量が少ない

 

ためか,思ったより早く現場付近に辿り

 

着きました.

 

 付近は花崗岩が分布しており石を切った

 

跡が随所に見られました.

 

 池の西側に間歩があるだろうと思い,

 

池の淵を回り込んで,竹藪に突っ込み

 

ました.

 

 池の端にカラミが大量に見られましたので

 

期待を膨らませて,滑りやすい山中を彷徨った

 

のですが,狸掘りのような跡がいくつかあった

 

ほかは大規模なズリや坑口は見つけられま

 

せんでした.

 

 

 

 

 3枚目の写真の直下で,転石を観て探して

 

いたらようやく金属のついているものを見つけ

 

ました.

 

 内部は,花崗岩が熱水変質を受けたらしく

 

石英以外の部分がセリサイト―緑泥石に

 

変質していました.金属鉱物はこれらの石英

 

脈側に濃集していて,斑銅鉱・黄銅鉱・閃亜鉛鉱

 

硫砒鉄鉱などがみられました.以前に行ったこと

 

のある広島県の勝負銅山の石に酷似していて

 

硫砒鉄鉱が割と見られました.

 
 二次鉱物は現場が林間で薄暗いため,確認
 
出来ませんでしたが,母岩の一部が溶脱した
 
間隙にスコロド石のようなもの,硫砒鉄鉱の
 
割れ目にビロード状の被膜(ビューダン石?)
 
のようなものもみられました.
 
 サンプル採取した石が一つだけでしたので
 
全体がよくわかりませんでした.
 
 
 
 
 次に,12月初めに行った鉱山の南方の谷
 
を調べに行きました.
 
 この日は暴走族でもいるのか,けたたましい
 
エンジン音が周囲でしていました.
 
 
 県道からわずかに入った地点の南斜面に
 
上の写真の穴がありました.
 
 突いただけのようで,入り口は狭く崩土で
 
内部が確認できませんでした.
 
 こちらには穴だけで鉱石らしいものは見当た
 
りませんでした.
 
 
  日暮れが早く,長居する間もなく最後に
 
県境付近にある層状マンガン鉱床に寄って
 
みました.
 
 尾根を挟んで東側が京都府,西側が兵庫県
 
という立地.県境尾根を城跡のような起伏を
 
4つ越えると尾根上に二酸化マンガンが固まって
 
いて目印になる.ここから西側に滑りながら降りた.
 
 中切坑?のようで,前回来た時もここで探した.
 
 ズリの中央部には鉱石は何もなく,ズリの端を
 
丹念に探すと,ハウスマン鉱―菱マンガン鉱から
 
なる鉱石が2つでてきた.ほかはカリオピライトを
 
伴ったパイロクスマンガン石で,テフロ橄欖石も
 
見られた.
 
 
上のズリ.中切坑か?
 
 
 
 表面の落ち葉を払って探していると更に
 
日が傾き,退散することにした.
 
 滑り降りてきた斜面を登るのが,だるくて
 
ズリを降りてみた.
 
 数メートル下に大切坑のような坑口があり,
 
上部の穴より規模が大きそう.
 
 
 
 
 
 更に下に下ると,バラスのように木端になった
 
頁岩が堆積しているズリに着く.
 
 これより下は鉱山のような遺構は特になく,
 
沢に下れた.
 
 ここから駐車地までわずかだった.
 
 
 
 
 
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いくつかの研磨した石 43

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6点更新しました.

 

 年が明けてからしばらく経ちました.商品もちょっとずつ変わってきています.現況を少し紹介したい.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 品出しと並行して進めていた,自分の標本は段ボール製平箱にかつては150箱近くあったものが徐々に処分して,ようやく90箱まで減らせました.最終的には鉱石鉱物と京都府の鉱物・日本産マンガン鉱物を残そうと思っています.おととしくらいから始めた岩石標本が4箱目に入り標本数自体はあまり変わっていません.出したら増えるを繰り返しています.

 

 

 

磨いた石

 

 愛媛県鞍瀬鉱山の桃井石榴石というラベルで以前に購入したものです.母岩の体裁が悪く,ほかに幾つかサンプルがあったので,この石を成形を兼ねて研磨してみました.

 ばら輝石と菱マンガン鉱からなり,少量の石榴石を伴っているため,磨るのに硬いかな~と思っていましたが,案外簡単に磨れてくれました.

 

一番濃集してそうな部分の顕微鏡撮影しました.

 

 比較的輪郭がはっきりした部分が石榴石で,全体がぼや~っとした部分はどうやら緑泥石のようで注意が必要.灰桃色部は菱マンガン鉱,ピンク色はばら輝石でした.石榴石はCa>Mnで灰ヴァナジン石榴石と桃井石榴石Mn>Caになり,ヴァナジウムは案外少量でも色がつくようで,どちらが卓越しているが肉眼では分からないようです.ほか量は少量ですが石墨に似たヴォーレライネン鉱なのか,そういうものが石榴石のまわりにちらほらしていました.

 

 

 

 

 

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臨時休業のお知らせ

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 臨時休業のお知らせ

 

 

 

 1月22日(日)は,京都勧業会館で催される

 

 新春交流会に出るため,店舗は臨時休業と

 

 なります.

 

 

 

 

 

 

 

 標本の整理を兼ねて,整理した石を新春交流会に持っていくために準備しています.テーブルは180㎝×45㎝の広さなので,いつもの半分以下の量になりました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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最近のこと

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(上の写真は最近の店内です)

 

 

  新春交流会が終わって少し経ちました.売上のほうは昨年より微増でした.サンプル購入した石は,河津鉱山の金銀鉱・大久海岸の紅簾石・加茂山の豊石・麗鉱山のカリオピライト・養父鉱山の方鉛鉱などでした.

 

 

   それから今週のはじめに有志が集まって北摂の旧坑めぐりをしてきました.先週末からの積雪があり,当日も降雪がありましたので,現地に辿りつけるか不安でしたが,予定どおり行くことができました.

 上は3分で走り書きした旧坑の図です.雑木に朽木が堆積した様子があまり表現できませんでした.(サイズ64mm×46mm)

 

 

 

 

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雪中の穴さがし

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 先日,久々に穴さがしに行ってきました.

 

 1月下旬の大雪でまだ残雪があると思うが,

 

 花粉が飛び始める前に,行けるだけ行って

 

 おきたかった.

 

 里山や街中は雪はありませんでしたが,

 

 一度山に入ると一面雪でした.

 

 旧坑方面から.(奥の山はナースバシ)

 

 

 堰堤を2つ越えた先に旧坑が3つほど並んでいました.ズリは

 

 対岸に土盛り程度に残っていて,金属焼けした母岩がごろごろ

 

 していました.

 

 

 

 

坑口.

 

 ズリは金属焼けした母岩が多く見られるが,鉱石質のものは

 

ほとんど見られなかった.山頂付近は流紋岩が乗っかっていて

 

山腹は主に丹波の頁岩・チャート層で,これらの中に細い石英

 

脈に伴って金属鉱物が多少伴われている程度でした.

 

 ズリが雪中に埋もれているためあまり探せませんでしたが,

 

黄鉄鉱・黄銅鉱・磁硫鉄鉱・閃亜鉛鉱・方鉛鉱などの鉱石鉱物

 

が確認できました.

 

 雪がなくなったらもう一度行ってみるつもりです.

 

 

 そのあとにマンガン山に行ってきました.2005年以来の訪問

 

で,野帳やカメラにも記録の残していませんでしたので,再訪

 

しました.

 

入口の池

 

 「入り口に池があって,奥にズリ」があるはずとまでしか

 

覚えていなかった.一昨日届いた館報を頼りに,開けたら閉める扉

 

から入り,山中を彷徨った.

 

 急斜面が見える上方に穴らしきマウンドが見えたので,登ってみた.

 

穴だった.

 

 尾根の東側に廻ると見覚えのある池と,奥にズリが見えた.

 

ズリ.

 

 

 一通り,坑口を廻ってからズリで炭マンを探した.多くのズリ石

 

は帯青灰色の塊状チャートで,表面が二酸化マンガンで覆われて

 

いる.二酸化マンガンは硬質のものとぼそぼそのものがあり,

 

いずれも触ってみようと思うような石ではない.

 

 

 坑口の前で一つだけ炭マンを拾った.帯青灰色のチャート中に

 

レンズをなす白っぽい菱マンガン鉱を含むもので,一部に

 

色の淡いカリオピライトを伴っていた.

 

 

 尾根上の穴の付近も少し見たが,二酸化マンガンの破片があった

 

ほか,チャート中に瑪瑙質の石英が入り,盤際に黄鉄鉱がすこし

 

付いたものがあったくらいだった.

 

 

 帰りは積雪と凍結が怖かったが,栗柄峠を経由した.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いくつかの研磨した石 44

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 兵庫県篠山市の金山鉱山の金銀鉱?です.ネットサーフィンでいろいろ検索かけていたら,在所がやっているHPでいくつか地元が「金山(カナヤマ)」と呼んでいる場所があり,それを手持ちの道路地図に書き込んでいます.それをやっていたら引っかかってきた鉱床の一つです.当地はほかのHPに「金山鉱山」と掲載されていましたので,「金山鉱山」にしています.付近は流紋岩及び流紋岩質凝灰岩で,丹波帯の頁岩と接しているようです.篠山市と隣接する町村との境界部はいくつか鉱山跡があり,金属と関わり合いのある「妙見山」も白髪岳の南方に座しています.

 鉱床はおそらく金を狙ったものの品位が思わしくなく小規模に探鉱されたようで,掘り出されたズリも少量でした.(大水で流された可能性あり).上の写真は成形時に出た木端の一部を一面研磨してみました.

 やや変質した頁岩中に脈状に鉱石鉱物がやや濃集したもので,一般に「ビリ𨫤」(ひ  は金編に通る)と呼ばれるものです.母岩が変質しているため軟らかいと思い一気に磨りあげました.

 

拡大写真です.

 

 貧弱ですが,氷長石を伴った石英脈に方鉛鉱を伴っており,金のありそうな石でした.ほかに黄鉄鉱・黄銅鉱・閃亜鉛鉱などを含んでいます.鉱床とは直接関係ないと思いますが,頁岩の割れ目に薄い石膏を見ています.表面は褐鉄鉱に覆われ,一部に鉄明礬石のような黄褐色の土状部も見られました.

 

 

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小さい輝安鉱

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  先日訪問した金属鉱山で,サンプリングした石を刻んでいたところ,輝安鉱が出てきました.変質した頁岩中のビリ𨫤だと思っていたのですが,塊状の石英からなる石もあったようで,細かい黄鉄鉱・黄銅鉱・閃亜鉛鉱・方鉛鉱に混じって少量の輝安鉱がありました.

 

直径60mm×高さ25mmの丸箱.

 

 水酸化鉄に汚染されていない石英の空隙に入っていました.かなり小さいです.下は顕微鏡下での撮影です.

 

更に拡大すると↓

 

 雪が融けたら再度探索したい.

 

 

 

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いくつかの研磨した石 45

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熊本県八代市種山鉱山の種山石(Taneyamalite).

原産地の種山石の細かいものがたくさんでてきました.繊維状になっているため磨ったら面白いかな と思ってひとつ試しに磨ってみました.上の写真は繊維状の種山石で,表面はやや二酸化マンガンの被膜に覆われています.

石英脈やチャートの部分が少ないようで,かなり簡単に削れました.種山石は黒色部でそのほかの部分は含マンガン赤鉄鉱を含み赤色をなしています.以下拡大写真です.

 

黒色繊維状部が種山石.

 

 

 

 

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北摂のマンガン山で

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  先日,北摂のマンガン山に行ってきました.今の時期は北部は積雪があるために山に入れないので,身近なところにしました.どうしても遠いところが優先になってしまい,近くが探せないので今回は近場にしました.

  国道173号線から旧道に入り,尾根に沿って入る林道から尾根に取りつきました.少し登るとよく管理されたひと気のある小屋の前に出て,それより先は九十九折れの廃道寸前の径を登っていきました.

  登りは大したことがなく,尾根に上ると平坦になりました.土を取ったような掘り跡か造成したのか,扁平な尾根で,灌木が生えているのと倒木がある以外は下草もなく,比較的歩きやすい.

 

 

 

 

 扁平な尾根を北上していき,鼻のあたりで一軒の廃屋に突き当たった.道は廃屋の横を通り尾根を直接下っているようで,かなり急.

 尾根の鼻の地面が少し黒ずんでいるので,よく見るとマンガンの貯鉱が残っていました.坑口は付近や西側の斜面にはありそうにないので,小屋の方に廻ってみると,廃屋から南に並んで坑口がありました.坑口の前は大した鉱石やズリもなく,ほかの坑口を探しにいきました.廃道の分岐から少し下ったところに,崩土で中が見えない坑口と,小屋の横の坑口の直下と思われる林道のカット面のところに坑口がありました.(下の写真)

 

 

  サンプルが少しほしいので,さっきの尾根の鼻まで戻り探してみた.貯鉱のような跡は表面的なもののようで,斜度40度くらいある斜面に引っかかっている鉱石を探した.結構多くの雑木の根っこに引っかかっていて,拳より少し大きめのものが得られました.多くが割れ目に沿って二酸化マンガンが鉱染しており,標本で残せるような石は少ししかありませんでした.

  鉱石はばら輝石(Rhodonite)が主体で粒が細かく色も薄い傾向があった.それらに伴って満礬石榴石(Spessartine)がよく見られた.これも細粒で肉眼ではっきりとわかるものは少ない.またばら輝石中にレンズ状をなしてテフロ橄欖石(Tephroite)と菱マンガン鉱(Rhodochrosite)を主とする部分があり,ここに閃マンガン鉱(Alabandite) を含んでいた.閃マンガン鉱に伴って少量の方鉛鉱(Galena),閃亜鉛鉱(Alabandite),黄銅鉱(Chalcopyrite)などの微粒も入っていた.熱変成をかなり受けているのに,菱マンガン鉱に伴ってカリオピライト(Caryopilite)が入っているのを見つけた.鉄マンガン鉱床から産するものに比べて,かなり色が淡い.持っていたリュックが重くなってきたので,切り上げた.帰りは来たときと違う経路をたどってみたが,結局同じ場所に出た.尾根筋を直行した方が早いようだ.

 

  帰り際に羽束川の上流の川原で遊んできました.大水でずいぶん荒れているようで,いろいろな岩石が見られました.細粒花崗岩・流紋岩・同質溶結凝灰岩・凝灰角礫岩・砂岩・層状チャート・赤白チャート・頁岩・砂岩ホルンフェルス・泥質ホルンフェルス・蝋石化した流紋岩などがありました.

 

 

 

 

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いくつか研磨した石 46

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  兵庫県の中瀬鉱山の珪ニッケル鉱?です.5年ほど前のAOさんの「石の花」で当日に話題に上がっていましたので,参考に購入したものです.1960年代に坑内で採取されたものだそうで,ニッケルの分解物のような緑色の鉱物が母岩に染まっています.内部の金属鉱物は「不明」と元ラベルに記載されていましたので,裏側を試しに磨ってみました.

 

 

  裏面を磨ってみました.全体的に石英質で磨りあげるのに時間がかかりました.手持ちの砥石では歯が立たず,最近になって購入した「大村砥」と#120の合成砥石で荒削りしました.そのあとに刃物用の砥石で中削りし,最後にいつも使っている青砥と黄土色の砥石で仕上げました.以下は顕微鏡写真です.

 

珪ニッケル鉱?を多く含む部分.

 

硫化物を多く含む部分.

 

空隙を埋める粘土中に,ブロシャン銅鉱のような二次鉱物を伴っている.

 

硫化物の拡大写真.

 

  元ラベル通り珪ニッケル鉱と思っていましたが,磨っているうちに緑色部は「クロム白雲母」のような気がしてきました.母岩は熱水でかなり変質しており,層理があるのかはっきりしませんが,おそらく結晶片岩のようです.長野県の金鶏鉱山のクロム白雲母を含む母岩を以前に磨ったことがあり,似たような硫化物を伴っていました.標本の珪ニッケル鉱ですが,ルーペでよく観察してみると劈開があるようで,白雲母かもしれません.すべてがそうとは言い切れませんが,そんな感じがします.ほかに肌色の不定形塊状をなす苦灰石や無色で劈開のある方解石などを伴っています.

  母岩中の硫化物の方ですが,研磨面以外の部分を良く観察すると針状の鉱物ではなく,板状の鉱物のようで,部分的に黄鉄鉱を伴っていました.磨った面だけを見ると針ニッケル鉱のように見えます.磁硫鉄鉱のことがありますので,磁力を見たところ,ネオジム磁石にはほとんど反応がありませんでした.四面銅鉱以外の硫化物に黄銅鉱・閃亜鉛鉱などがありました.見た目針ニッケル鉱?かなと思われる硫化物に心当たりがなく,元ラベルのままおいています.

 

 

 

 

 

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雪中の穴さがし 2

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 先日,穴さがしに行ってきました.

 

 未だ雪は融けていないというのに,わざわざ

 

 豪雪地帯の方へ行ってきました.

 

  山崎から中国道にそって北上し八重谷峠あたり

 

 までくると,昨日降ったと思われる積雪が目につくよう

 

 になってきた.千種川に沿って北上すると真っ白だった.

 

   いくつか目当てのところに探索をかけましたが,

 

 雪深く,地面が見えず多くが敗退しました.

 

  鳥ヶ乢のトンネルや坂の辻峠は雪かきしてあり,

 

 通行できました.峰山高原を通ると生野方面に近い

 

 ので,行ってみると宿泊施設までは雪かきしてありま

 

 したが,連絡用林道は腰より深い積雪でした.

 

峰山高原にて

 

 

 

 

  そのうち1か所何とか坑口に辿りつけました.

 

  林道のカーブの横に雪中で唯一雪の被っていない部分があり

 

 近寄ってみると掘り下りの坑口と斜坑がありました.

 

 

斜坑.

 

 斜面を下っていくと下にマウンド状になっていて,上が湿地のように

 

なっているのが見え,そちらに行くと大切坑のような穴とズリがあり

 

ました.

 

大切坑のような穴.

 

湿地のようになっている.

 

 ズリの突端に貯鉱のような土盛りを見つけ,転がっている石の

 

端を欠かすと,やや緻密な石英中に肉眼的で結晶質な黄鉄鉱が

 

キラキラした石でした.

 

 硫化鉄を採掘していたようなので予想はしていました.ほかに

 

空隙の多い石英に緑泥石が鉱染し緑色に染まったものがあり,

 

それの近くに細かい方鉛鉱が黄鉄鉱に混じってキラキラしている

 

ものもあった.

 

 

 ズリ・坑口の場所が分かったので,無積雪期に再度行ってみよう

 

と思う.

 

 帰りに市川の川原で遊んで帰った.流紋岩・安山岩・凝灰岩が多く

 

花崗岩質岩などに混じってカラミと,鉱山から流れてきたと思われる

 

閃亜鉛鉱・方鉛鉱・黄銅鉱・錫石などを含む鉱石も見られた.

 

 

 

 

 

 

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六甲にて

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本日 HP通販用商品を

 
5点 更新しました.
 
 
 
 先日,車で六甲山を一周してきました.地元からでも少し高台に登ると半国山の先に,うっすら輪郭が見えるくらい距離的に近いのですが,山腹をうろうろした以外に行ったことがありませんでした.
 原付に乗っている時は主に北六甲に行っていました.有馬層群と六甲花崗岩体との境界付近に比較的多くの鉱床が分布しているためで,花崗岩の貫入により流紋岩及び流紋岩質凝灰岩が熱変成でロウ石のようになったところを重点的に探していました.もちろんそれを貫く石英脈も金属を含んでいなかったかを見ていました.
 船坂峠を中心とする山域には花崗岩の組成からみて弗素が多いそうで,未だたどり着けていない船坂鉱山も脈石にホタル石やトパズを産しました.船坂鉱山があろうと思われる船坂峠の南の谷も昨年の冬,降雪敗退でしたが一応確認していきました.ここは花崗岩の転石以外に少量の灰色を呈する凝灰岩が見られた程度でした.
 先日は確認を兼ねてその方面から六甲最高峰を経て鈴蘭台の方へ下ってみました.
 
 船坂の在所あたりから小雨が粉雪に変わってきて,六甲最高峰を過ぎたあたりから,本格的な雪になりました.こうなるともう探索どころではなくさっさと西進しました.
 再度山方面から中央区に下る手前に熱水脈があるらしくここを何箇所か見て回りました.産出鉱物は沸石類とのことでした.林道カット面は著しく風化しておりはっきりとは確認できませんでした.それでも少し崩れかかった法面で,濁沸石の結晶水が抜けてボロボロになったものはありました.
 手で触れると容易に粉末化し,母岩ももろいためサンプリングはしませんでした.
 
 地形図をみていると,県道付近に容易にピストン出来る峰があったので,踏んできました.
 
道の横.尾根の先にある.堂徳山の山頂.
久々の三角点.字体は古いが欠けもなくきれいな頭をしていました.
 
山名プレートや先行者のテープなどが全くなく山頂かどうか迷ったためその北のコブも踏んできました.
北のコブ.尾根筋の踏み跡にコンクリ製の階段があり,それを登るとここに着く.土台が神社を思わせる.お堂があったのかもしれない.
 
 山頂を踏んでしばらくしてから急に季節風が強くなってきだして,そうそうに退散した.
 
 
 
 
 
 帰りに奇妙山親鉉の間歩を見て帰りました.ゴルフ場の手前に間歩(此は坑口が見当たらず)があり,以前路面に孔雀石が吹いた石をいくつか見ていました.道路の法面からやぶ漕ぎして露頭の真上に上がると二次帯の露頭が見つかりました.
 
 母岩は半分以上粘土化してボロボロでしたが各種二次鉱物が見られました.初成の鉱物が付いていそうな母岩は,著しく緑泥石化したこの辺りではよく見る母岩で,濁沸石と束沸石が共存していました.二次鉱物は孔雀石・水亜鉛土・水亜鉛銅鉱・異極鉱などで,初成鉱物は黄銅鉱・閃亜鉛鉱・方鉛鉱など.脈石に方解石・石英・緑泥石・濁沸石・束沸石などでした.
 
 
 
 
 
 
 

 

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