山中鉱山
先週の初めに滝めぐりに行ったときに,道沿いでしたので,少し寄りました.写真がややぶれていたので,掲載しようかしまいか迷っていましたが,書くネタも無く,少し触れる程度にします.
現場は丹南篠山口から白髪岳の北麓を通って,丹波竜の発掘現場に至る道沿いです.明治の初め頃より開発されたらしく,そのころに訪問したという記事が過去にありました.白髪岳の北麓は小規模な鉱山跡がいくつかあって,丹波篠山市と丹波市の境界の小峠も,峠を開鑿したときに南北に孔を穿ち,脈を押したという記述もありました.小峠に近い金山鉱山では方鉛鉱・黄鉄鉱を含む石英脈中に輝安鉱も産出しました.
話を山中鉱山に戻して,県道の横に竪坑とそれを下から切った中切坑がかつてからあるのを知っていました.今回,北側から通洞を切った坑口跡を確認しました.
中切坑と思われる坑道.入口でフラッシュを焚いて撮影しました.少し先で天盤が落ちているらしく,奥まで見通せませんでした.
こちらが見つけた通洞のような横穴の跡です.草木に覆われていますが下の方が少し開いていました.
ほかに遺構のようなものは無く,坑口の上に露頭の延長と多少の鉱石が見られました.当地での産出鉱物はいままで確認したもので,黄鉄鉱・黄銅鉱・閃亜鉛鉱・方鉛鉱・磁硫鉄鉱・銅藍・石英・方解石・明礬石類鉱物・石膏・珪孔雀石なでした.この日はハンマーやルーペなど観察道具を一切持っていなかったので,位置の確認と写真撮影をしました.