Quantcast
Channel: 天然鉱石専門店 ミネラルショップ たんくらのブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1632

久々の四国にて3

$
0
0


 昨日の続きです。

 昼食後、もうしばらく採集したいとのことで再びズリに戻る。この日は風は穏やかで時折、吹くくらいで回りは一面杉林だった。筆者の鼻は限界で採集どころではなかった。沢の水で鼻を少し洗い流したらすっきりして、カメラを持って坑口を見に行った。

 みんなが叩いているズリのすぐ上に平坦な地形が下から見えたので、木々に掴まりながら登っていくと比較的大きな坑口があった。



松株本坑、尾根上の旧坑。手前はやや広くズリがあったが、高品位そうなものは無かった。


 坑口の右手は陥没坑のようで、鉱体を抜いた後に天盤が崩落したようだ。更に尾根の鼻方面に一段下がったところにも陥没坑があり、こちらは手前のものより深い。下のズリのすぐ上に当たる。


下の陥没坑跡。奥に穴内ダム湖が見える。ここも鉱石は少なく、鉱石を採集するためには下のズリに行くしかないようだ。


 尾根上では、一つだけ鉱石質のものがあった。石英脈中に熱水起源と思われる菱マンガン鉱の結晶が晶洞に生えているものだった。下のズリでは見ないものだったが、下りに片手が塞がって下りれるかどうか不安だったため、この石は現場においてきた。たぶん今も行ったらあるだろう。

 

 午後二時ごろ採集は終わり、一路北上した。汗見川の川原へ移動した。途中の赤荒峠が展望よく少し休憩になった。



赤荒峠(標高820m)から北方を見る。中央奥は白髪山(標高1470.6m)。



本山町吉延在所付近の一枚。うまく撮れたと思う。


赤荒峠から本山の町を通り抜け、汗見川に沿って北上する。やや奥の在所近くまで登ったところで、これより奥は土砂崩れで通行止めという情報を土地の方からもらったので、適当なところで川原に降りてみた。

 

汗見川の川原。


 汗見川あたりまでが三波川結晶片岩でできていて、各種の結晶片岩が見られる。一応目当てのものがあり、紅簾石片岩中のブラウン鉱と、紅簾石と層状をなすアルデンヌ石だ。ブラウン鉱は、穴内でたくさんあったが、ここのものは結晶片岩中のもの。石英中に塊状で挟まっているものをかつて、北の山を越えたところにある大銅山の佐々連鉱山で見たことがあった。

 もう一つアルデンヌ石だが紅簾石と層状になっているものを見たことがあり、もし川原にあれば幸運だろうなと思っていた。

 川原は写真でもわかるように、すでに日陰になっていて風が吹くと結構寒い。少し観察したに留めることになった。それでも橙色の筋が入っている紅簾石片岩を一つだけ見つけて、宿のある新居浜方面に向かった。

 国道を戻って高速利用するか、早明浦を通って寒風山トンネルを抜けるかで少しもめたが、距離的にあまり変わら無さそうなので、早明浦を通っていくことになった。

 早明浦ダム。毎年乾っ梅雨の時期に水不足で真っ先に映像が流れることで有名なダムだが、今回は見た感じでは多いように思われた。(下の画像)

 早明浦ダムサイドは今回が初めてではなく、5年ほど前に白滝鉱山に行ったときに通った。曲がりくねったやや狭い道で、大川村の旧庁舎が見えていた。

 今回は見えていなかったが、曲がりくねった道は健在で、スピードを出すを酔ってしまいそう。鉱山のある朝谷の入り口を通り越すと車酔いしそうな細かいカーブは少なくなっていた。

 

森林公園方面から上吉野川橋を望む。


 伊野町方面からくる国道に合流し、奥に真っ白になった笹ヶ峰の一部が見えてくるとそろそろ寒風山トンネルだ。これを抜けると伊予西条。この日最後の採集地に向かった。


久々の四国にて4 に続く。

 

京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1632

Trending Articles