今週はじめ雨が止みそうなので、どこかぶらり山中を徘徊したいと思い、銀山北方の大日山や一本松山を巡ってみようと思い立った。
間歩がたくさんあるのは分かっていたが、単純にこのあたりの山には登ったことがなかった。昨年初夏のころから山歩きを本格的に再開して、北摂の山も未登頂が少なくなってきた。基本的にはハイキングコースが設置してある山に登ろうと思っているが、だんだん少なくなってきて最近はヤブ山が多くなってきている。今回の山行もヤブ漕ぎが主体となってしまった。
猪名川の道の駅まで送ってもらって、ここから歩くことにした。
入り口。向かって左手の道もあるが、同じところに出る。
万善橋の向かいの団地にある「歴史街道」のコンクリ道をとった。すぐに川沿いの径になりわずかな距離で間歩の前にでた。
銀ひ(ひは金偏に通)の坑口。口が開いているのが分かるのはこれ一つで1:50000「広根」地質図幅に記載があるのに、ずいぶんショボイ間歩だ。尾根を挟んだ西側にもありそう。ズリは坑の前にあるが、色気がない。
銀ひ(ひは金偏に通)は方鉛鉱中の銀を採掘したと思われる。方鉛鉱中にはよく顕微鏡サイズの濃紅銀鉱が含まれていて銀鉱石として採掘されることが多い。ここもそうかもしれない。カラミが少ないので山吹はやっていないようだ。青物がほとんどなく、今回は趣旨が違うのでさっさと横切って奥に進んだ。しかし足元ばかり気にとられて谷沿いの道に進んでしまった。(谷の奥には間歩はない)
正規ルートは尾根を巻いて禿げた尾根道へ進んでいる。戻って再び尾根道を辿るのはだるいので、適当に尾根に取りついてヤブ漕ぎをした。熱水の影響で変質しボロボロになった尾根はアルプスでよく見る二重山稜のようになっていて、背丈の低いシダに覆われていた。ヤブの中から古い杣道を見出しやや明るくなったシダのヤブを越えると正規ルートの尾根道に出た。
禿げて明るい尾根をだらだら歩いていると、中高年のグループが山を下りてきた。筆者の山行では平日に来ているため、山中で人に会うことがめったにない。道は尾根を右から巻くと銀山峠に着いた。
さきに大日山(339.8m)を目指す。峠から西に入り踏み跡ははっきりしているものの張り出した枝や足元を覆うようなシダ帯の箇所があり少々登りにくい。標高約310mピークまではやや急な登りで足元がぬかるんでいる所為かよく滑る。尾根が西向きになるとようやく平坦になってピークに着いた。周りの木々はところどころ煤だらけで、山火事があったもようだ。尾根はやや北向きに変え、正面に見えている鉄塔に向かって下って行った。
鉄塔付近が最も展望が利いた。鉄塔から数メートル進んだ尾根のコブくらいまでは展望があった。鉄塔の手前に沢に下っていく道が登ってきていて、帰りはこれを取った。
鉄塔のコブから一度下り、鞍部から先の径が細くなってきた。大日山の北東の山腹を巻くようになって、下り始めたので尾根筋に戻り、尾根を直登すると北から登ってきているややはっきりした道と合流した。ここから山頂までは一登りだった。
大日山山頂。展望はあまりない。広さは5~6人たむろできるくらい。
ほとんど風のない山頂で休憩して銀山峠に戻った。
猪名川町万善から能勢町長谷へ 2 に続く。
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