滝めぐり
下乙見の滝(水谷の滝)
京都府船井郡京丹波町下乙見
(2回目)
時折,小雨が降ってくる中,付加体のヤマへ出かけました.府道脇の鉱床で,あまり転石はありませんでした.たいてい道の横にある坑口はなにも落ちていないことが多く,当地もそんな感じのところでした.鉱石は低品位のマンガンを少し含んだ「ガラス」と呼ばれる鉱石で,一面に硫化(黄鉄鉱)と磁硫鉄鉱が鉱染していました.細かく観察すると細かい硫化鉱物はほかに黄銅鉱が,珪岩質の部分に石墨(準石墨と呼ばれるもの)が付いていました.サンプリングした石は鉱石を斜めに切るように熱水脈が入っていて,黄色く変質していました.黄色のガラス光沢を呈し,繊維状になった鉱物が入っていました.近くに炭酸塩を伴っているらしく塩酸で発泡しました.繊維状鉱物については発泡しませんでした.
脳裏に浮かぶ鉱物はマンガン斧石かチンゼン斧石くらい.近くに炭酸塩がいるのでマンガン斧石かもしれません.硼素は現場の南方に鐘打鉱山があり,ここに電気石を多産するので,ここでも切る脈としてあってもおかしくないような気がする.一応,マンガン斧石様鉱物としておいた.
滝へは帰りに滝の前を通った時に,水量があるのが見え寄って見ました.前回来た時は余り水量がありませんでした.
府道より.
下乙見の滝.(2回目) 大木の横にある祠の前から.
上の方.
下の方.
時雨が本降りのようになってきたので,ここで退散しました.