中央道松川IC付近より塩見岳(3047m)
2019年南信巡検
―2―
今回サンプリングした石を紹介します.
Loc:長野県下伊那郡大鹿村上青木 青木川上流.博物館で見た斑糲岩質の岩石で,磨ったら面白そうなので,いろいろ川原に行ったときに探していました.あまりたくさんは無いようで,青木川の上流に行ったときにこの石1つ拾いました.
黒っぽい部分は異剥輝石のようで,白い部分は主に長石からなっていました.
Loc:長野県飯田市南信濃八重河内.領家帯の片麻岩質の母岩に挟まっていた鉄電気石です.現場はその3でも触れますが,10年前くらいに訪問した時よりずいぶん様変わりしていました.
顕微鏡で拡大した鉄電気石です.一部に柱面が観察できます.
Loc:長野県飯田市南信濃八重河内.こちらも2枚目の写真と同様の場所でサンプリングしました.三波川帯の緑色片岩です.青黒いクロス閃石様鉱物が付いていたためサンプリングしました.青色角閃石はリーベック閃石かもしれない.緑色部はおもに緑閃石と緑泥石に石英が混入したもののようで,これを切る脈で青色閃石と別に方解石と緑簾石からなる脈が切っていました.
顕微鏡下での拡大写真です.
Loc:長野県飯田市南信濃八重河内.泥質片岩中の紅柱石です.けっこう色の濃い紅柱石を産する現場ですが,目が慣れるまで大変でした.
顕微鏡下での拡大写真です.7枚目の写真の石英脈の出ている部分に付いている,やや光沢の強い透明感のある紅柱石を拡大しました.
Loc:長野県飯田市大島河原 上村川.秩父帯の緑色岩にやや大きく緑簾石が入ったサンプルです.付近が紅葉していてカメラばかりに気を取られていたので,川原をあまり散策できませんでした.
緑色岩の顕微鏡下での拡大写真です.白色部は方解石で,黄緑色が緑簾石です.
Loc:長野県飯田市大島河原 上村川.表面がボコボコしていて一見してダナイトと思って拾った石です.帰ってから成形したところ蛇紋岩でした.割れ目に白色の鉱物が付いていましたので,顕微鏡で観察したところ水苦土石でした.
顕微鏡下での拡大です.変質しているのか繊維があまりはっきりとしませんでした.
Loc:岐阜県中津川市蛭川和田区 恵比寿鉱山.輝水鉛鉱です.帰りに寄りました.前回来た時は15年くらい前の話なので,選鉱所の場所くらいしか覚えてませんでした.小一時間ほどで何とか一つはサンプリングできました.上の写真の上部の石英脈の間隙に,自然蒼鉛が付いていたのをあとで確認しました.
3に続く.