いくつかの研磨した石152
滋賀県大津市膳所平尾町鳴滝谷 鳴滝鉱山のばら輝石を一面研磨しました.上の標本は2003年頃にサンプリングした石で,裏面が一面二酸化マンガンで覆われていました.この面を一面研磨にしました.
(研磨)硬いことを前提に磨り始めました.予想通りで二酸化マンガンの被膜が削り落として珪岩中の脈状のばら輝石と判りました.ここからの研磨に骨が折れました.ひと月以上かかったかもしれません.一気に磨り上げると腱鞘炎になりそうなので,休憩中に腕だけ動かして徐々に磨っていきました.
ようやく形になりかけたのは最近のことで,目の細かい砥石で中磨りして,仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡写真です)
ピンク色はばら輝石.黒色部は二酸化マンガンによる染み.
上のほうにある橙色は満礬石榴石.ピンク色はばら輝石.黒色部は二酸化マンガンによる染み.
珪岩との境界部の拡大です.
珪岩中に細かい染みのようなものが入っていて,拡大してみたものの判別はできませんでした.
裏面を磨ったらもしかして,ヘルヴァイトが出てくると思い,磨ってみましたが,出てきませんでした.