いくつかの研磨した石144
宮崎県児湯郡西米良村尾春 天包山北旧坑の輝安鉱―石英脈を一面研磨してみました.当地へは学生の頃に近くまで行きましたが,日没敗退しました.上の石は随分あとになってサンプル購入した石です.
熊本県境に近い山村でいくつかのアンチモン山が知られていました.天包鉱山・広瀬鉱山・日比野(天狗岩)鉱山・小川鉱山などがそうで,どれも行きつけませんでした.天包山北旧坑とは前述の小川鉱山なのかは判りませんが,尾根の東側の地名が小川なので,これのことかもしれません.
(研磨)輝安鉱だけが先に磨りきれて凹むことを前提に磨り始めました.石英脈に輝安鉱が入っているため案外軟らかかった.母岩は粘板岩のようで盤際が硬いようで残ってしまいました.ここだけあとで粗い砥石で重点的に磨った後で輝安鉱の入っている部分を磨るとなんとか平坦になりました.
そのあとは青砥で磨っていたのですが,うまく磨り上がらず,もう少し硬い粘板岩で磨ると光沢が出てくれました.
(以下,顕微鏡写真です)
鉛灰色部が輝安鉱です.当地はこの手の輝安鉱―石英脈中に濃紅銀鉱や火閃銀鉱などの銀鉱物が確認されています.それを狙って磨ってみたのですが,入っていませんでした.ほか細かい黄鉄鉱が入っていました.