いくつかの研磨した石135
滋賀県高島市朽木 源田谷鉱山の苦灰石を一面研磨してみました.丹波帯の堆積岩に挟まっている苦灰石は結構いろいろなところで出てきて,この標本はマンガン鉱床から産しました.
現場は花折断層に沿う安曇川沿いにあるマンガン鉱床で,栃生の発電所の西川向いにありました.当時は植林内の鉱床で,現在は入口にキャンプ場ができていました.上の標本は原付に乗っている頃,今から15年くらい前にサンプリングした石です.褐色の被膜と灰色の被膜ができていて,炭酸塩岩と判る石でした.
酸化被膜の付いている部分です.この部分だけが酸化被膜でしたので,ここを一面研磨しようと思いましたが,判定のサンプルなので敢えて残しました.
(研磨)全体が炭酸塩岩なので,柔らかいと思い一気に磨り上げました.仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡写真)
一枚目の写真.右端の方の層状の部分の拡大です.
一枚目の写真.左端の方の層状の部分です.黒色は二酸化マンガンの染み.
一枚目の写真の中央付近の拡大写真です.青白い部分が苦灰石です.
いろいろみていると,桝石が入っていました.黄鉄鉱は少量の硫黄さえあれば岩石中に含まれている鉄分と容易にできる鉱物です.内部は黄鉄鉱かと思いましたが,内部まで桝石でした.
この鉱床では,石墨・黄鉄鉱・ヤコブス鉱・ハウスマン鉱・赤鉄鉱・桝石・菱マンガン鉱・テフロ橄欖石・ブラウン鉱・アレガニー石・リッベ石・パイロクスマンガン石などがみられました.
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