鉱物の顕微鏡写真45
―Nagashimalite 長島石―
産地:群馬県桐生市菱町上菱 茂倉沢鉱山(非売品)
Nagashimalite 長島石
[組成]:Ba4(V,Ti)4B2[Cl|O3|(OH,O)2|(Si4O12)2] 直方晶系
[色]:灰緑色・緑色・緑黒色.
[光沢]:ガラス光沢.
[モース硬度]:6
[比重]:4.1
[劈開]:なし
[条痕]:緑色.
前々回にタラメッリ石を紹介しましたので,今回は同じ系列の長島石にしました.タラメッリ石の鉄をヴァナジウムに置換したものに相当する鉱物で,パイロクスマンガン石―ばら輝石の集合中などに入っていてコントラストが美しい鉱物です.上の石は10年以上前に購入した石です.いろいろマンガン系の鉱物を集めていて,この石だけが長い間,どういう訳か手元にありませんでした.そしてようやく購入したのが,10年くらい前で,その後は余り標本自体を見ていません.上の石は40㎜×40㎜×20㎜のルースに入るサイズのチップで,大きな石ではありませんが,石の中ほどに幅6㎜ほどの長島石が付いています.はじめは角閃石かと思うくらいのサイズでした.
(以下,拡大写真です)
緑黒色部が長島石です.
ピンク色の部分は肉眼的にはパイロクスマンガン石のようですが,顕微鏡的にばら輝石が含まれているかもしれません.下から2枚目の黄褐色粒状は石榴石のようです.
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