鉱物の顕微鏡写真42
―ギレスピー石とタラメッリ石―
産地:El Rosarino, Mun. de Ensenada, Baja, California, Mexico.
Gillespite ギレスピー石
[組成]:BaFe[Si4O10] 正方晶系
[色]:赤色・赤紫色・帯橙赤色ガラス光沢.
[モース硬度]:4
[比重]:3.33
[劈開]:[001],[100]に明瞭.
[条痕]:桃色.
Taramellite タラメッリ石
[組成]Ba4(Fe,Ti)4B2[Cl|O3|(OH,O)2|(Si4O12)2] 直方晶系
[色]:赤褐色・暗赤褐色・茶褐色・暗褐紫色・黒色ガラス光沢.
[モース硬度]:5.5
[比重]:3.9~3.92
[劈開]:[010]に完全.
[条痕]:褐色.
名称はイタリア人地質学者のTorquato Taramelliに因む.
この石は標本店で見た時に色彩が鮮やかだったので衝動買いした
標本です.全体がバリウムに富む集合で,赤い部分がギレスピー石,
褐色の部分がタラメッリ石,それから母岩の白っぽい部分で劈開が
はっきりしている部分がサンボーン石ということが,ずいぶん後で知り
ました.鮮やかな赤色は鉄に起因するようです.
(以下,顕微鏡下での撮影です)
板状に見える.
特に色が鮮やかな部分の拡大です.
中央の白色半透明の大部分がサンボーン石です.
茶褐色の柱状結晶がタラメッリ石です.白色半透明の板状がサンボーン石,赤色がギレスピー石.
本邦ではギレスピー石は今のところ未産.タラメッリ石は類似の鉱物は出ていますが,本鉱物は今のところ未産.サンボーン石は四国の一部のマンガン鉱床で顕微鏡的な本鉱物が確認されています.
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