いくつかの研磨した石109
京都府京都市右京区京北熊田町西谷 天理鉱山の菱マンガン鉱を
一面研磨してみました.13年ほど前にサンプリングした標本です.
標本の裏が平滑ではないために不安定でした.ここを一面研磨し
てみました.鉱山名はおそらく宗教とは関係無いとは思いますが近
くに教会もあり,なんとなく関係がありそうに思える.
あまり熱変成を受けていないらしく,パイロクスマンガン石やばら
輝石などの珪酸マンガン鉱が見られませんでした.
(研磨)層状の炭マン鉱なので,簡単に磨れると思い一気に磨りはじ
めました.硬い鉱物が入っていないためか,あっという間に磨りあが
りました.仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡写真)
カリオピライトが混じっていました.中央の褐色部.黒色の筋は
石墨ないし非晶質炭素物質.
特に肉眼で判るような鉱物は入っていませんでした.ただ短波紫外
線灯下で微細な柱状の輪郭でオレンジ色に蛍光する燐灰石が含ま
れていました.
この鉱床では,石墨・閃マンガン鉱・黄鉄鉱・石英・クリプトメレン・横須賀石・菱マンガン鉱・方解石・燐灰石・テフロ橄欖石・カリオピライトなどが確認されています.