前回の続きのようなものです.
杉波谷の不動尊から帰ってきてからの話です.
滝見道の入口付近が急斜面な上,岩場がかなりの
範囲に出ていましたので,付近を探索しました.
川床から祠のある尾根の鼻までは,層状チャート
が露出していて,一部に頁岩を挟んでいるようでした.
下流の河原の転石に黄ばんだ石英脈を含む塊が
車窓からよく見えていましたので,どこかに露頭があ
るのだろうと思っていました.
祠のある尾根の鼻の直下に,脈を押したような坑口?
があって,その対岸の延長線上を推理して追っていくと
林道の脇の露頭に突き当たりました.
露頭.おそらく断層.(ポールの紅白の幅は約20㎝)
中央右上から左下へ伸びる線が断層の
ようで,線より上は層状チャート.線より下は頁岩.多少黄ばんだ
石英脈を含んでいました.石英脈は断裂していて,脈の様子はは
っきりしませんでした.
頁岩の出ている部分の拡大.(ポールの紅白の幅は約20㎝)
露頭の延長.(ポールの紅白の幅は約20㎝) 線の上のチャート
の一部が鉄錆で覆われている.
この付近の谷はマンガンの気が殆どありませんでしたので,
小規模な鉱脈鉱床があるのかもしれません.今後の良い課題に
なりそうです.
追記
更新してから,不動尊の滝の写真を眺めていると,
滝本体の右手に大きな岩が斜めに切れたようになっている.
写した当初は「こういう滝なんだ..」と思っていたのですが,
よくみると大岩と滝本体の岩石が違うように思えてきました.
上の断層の続きかもしれません.頁岩なら黒っぽく見え,
まして濡れている状況なら,もっと黒く見えますので,現場では
確認していませんが,滝本体は頁岩かもしれません.
断層のところは比較的柔らかいので,水の摩擦で滝になって
いるのかもしれません.
地質図で確認するとユニットの境界となる断層でした.ここまで
キレイに見えているところは京都丹波ではあまり無いように
思います.
更新してからちょっと気になったので,追記しました.