感じのいい露頭6 -与謝峠付近—
先日,滝めぐりを兼ねて,ウロウロしてきました.
与謝峠付近を通行中に感じのよさそうな露頭を見つけたので
写真に撮ってきました.
このあたりは河守・大江山超塩基性岩体と白亜紀貫入の
花崗岩類との接触部で,何か面白いものが無いか探してい
ました.
露頭は赤石ヶ嶽の北方付近の林道の法面露頭で,やや風化
していましたが,露頭の観察はできました.
高さは5m内外.紅白のポールの長さは約1m.
露頭の中央部.黒っぽい岩体に幾条の脈で切られています.
ポールの横くらいの白色っぽい脈は石英脈と思ったのですが,
どうやら炭酸塩の脈のようでした.
上の写真の中央からやや左よりの白色脈は,表面に出ている
部分は短いですが,幅があるので近寄ってみました.
脈の部分.ポールのすぐ左手.
太くなっている部分です.
太くなっている部分の拡大です.
太くなっている部分は閃緑岩質のようで,大部分が風化してい
ました.周囲の黒褐色―褐色部は異剥輝石橄欖岩から蛇紋岩
になったもののようです.
露頭の直下にある転石で閃緑岩質岩と蛇紋岩との境界のような
石があったのでサンプリングしました.割れ目に白色の蛇紋石系の
鉱物で満たされている石でした.見た目,表面の一部がキラキラし
ているように見えたので,ルーペで確認すると磁鉄鉱でした.
(以下,顕微鏡写真です)
実体双眼顕微鏡下でかなり拡大してこれです.
さらにカメラのズームで撮影しました.かなり微細なものですが,
八面体の結晶をしていました.
一通り観察したので,次へ向かいました.