前回からの続き。
大峠(辻峠)から尾根を北に取り「シドロ大丸」に向かう。先程まで降っていた時雨れは止んでしばらくたち、次第に寒くなってきた。やや急な尾根だが掘り込まれたような尾根道が続きやがて頂上台地に差し掛かった。
時雨れてはいなかったが今度はガスってきてガスの中を彷徨う。山でガスになっていままで迷ったことはなかったが、日差しもなく暗くなってきたのでいささか気持ち悪くなっていった。「モノ」がでそうな雰囲気もあり山頂に立ってさっさと山を下りたくなってきた。
やや平坦になってから数分で山名プレートが一枚だけあるガスの中の山頂に着いた。
シドロ大丸(725m)の山頂。写真ではガスっぽく見えないが、実際はガスの中だった。
山頂まで来た証に写真を幾つか撮って、さっさと山を下りた。先程の大峠(辻峠)まで戻り、後川新田方面に下っていく。源頭から延びる小さなコブから派生する尾根を南側から巻いて、主流に出会う。登山道は大水で非常に荒れていて、ほとんど沢の中を進む。
この付近は丹波帯なので濃い色の転石が多いのだが、この谷はほとんどの石が白っぽかった。ためしに少し欠いてみると「流紋岩」だった。東の天王峠付近から後川まで幾筋か流紋岩の岩脈があることは以前から知っていた。いくつかサンプリングした。
沢がやや平坦になって林道と出会う。獣除けのフェンスがあり開けて閉めて出ると茶畑の一角に出た。そこから市道まではややぬかるんだ林道で、入り口に案内板があった。
予定ではここまでだったが雨が上がったうえ、時間も予定より早かったので、籠坊を経て天王まで歩くことにした。後川新田から籠坊へ向かう。このあたりは標高が高いせいか木々の色づきも早いようだ。
籠坊の出会いまで来ると真っ赤っかだった。
時折、時雨れてくるが濡れるほどもないのでそのまま進んだ。籠坊の集落を過ぎると泉郷峠との分岐になる。
泉郷峠との分岐。泉郷峠方面へ行くと西軽井沢や杉生を経て日生中央に至る。
道はこの先からやや狭くなった。民家もなく峡谷沿いに登っていく。このあたりからケータイの電波が入りにくくなってきて、兵庫県から大阪府に入ったころには完全に圏外になってしまった。
ここから大阪府。
迎えの車と連絡できず、出会うまでとりあえず天王目指して登っていく。カーブを幾つかこえたところで出会うことができ、今回の山行はここで終了となった。
天王高原から「すねこすり峠」を経て山辺に下ると路面は全く濡れてなく、どうもあのあたりだけ時雨れていたようだ。
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