なんか台風が来ています.
上層の雲と下部の雲の速さが違う.
風は強いものの,雨は今のところ小康状態
のようです.
これから夜半過ぎにかけて台風本体の雲
が近畿地方西部上空を通過するようで,
なるべく外に出ないようにしたい.
いくつかの研磨した石81
京都府京都市伏見区醍醐陀羅ヶ谷 三宝鉱山のマンガン鉱を
一面研磨してみました.14年ほど前に訪問した時のものです.
京滋バイパスの笠取ICから西笠取川を遡って行き,横嶺峠に
府道が上がる手前の大きなカーブのある谷の奥にありました.
府道は峠より先はどん詰まりのところにゴルフ場があり,そこ
で終わっていて京都盆地に抜けることができませんでした.
当時は原付しか持っていませんでしたので,京滋バイパスは
使えず,日野薬師の方から長坂峠を越え,炭山の林道峠を経
ていきました.
地元府県のマンガン鉱床に行き始めたくらいの時で,黒っぽ
い石ばかりを探していました.随分前の話のなので谷から奥へ
どうなっていたとか,坑口がどうだったとか細かいことは全く覚
えていません.
ただサンプルは2つだけ残っていて,上の石はその時の1つ
です.
鉱山は丹波帯?の堆積岩中に胚胎する層状マンガン鉱床の
一つです.近くに熱源が無く,あまり変成は受けていないようで
ばら輝石の類は見ていませんでした.
標本は暗褐色の炭マンの層理に直角に近い角度で切る石英
脈を伴ったマンガン鉱です.切っている石英脈が行者山の黄ば
んだものによく似ていて,その手の鉱物が何か入っていないか
と思ってサンプリングしたものです.
研磨する面の裏面です.真ん中の黄ばんだところと白色部は
石英脈です.
研磨:層状の炭マンなので石英を伴っているものの,硬くは無
いと踏んで,荒砥で一気に磨り上げました.粗削り後は当初は
鴨瀬谷山の砥石で磨っていたのですが,もう一つ光沢が出てくれ
ませんでした.砥石を宮川の青砥に変えましたが,これもうまく
行かず,さらに硬い鳶ヶ岳城のある尾根筋で拾った,半分青砥
半分ホルンフェルスの硬い石で試しに磨ってみたところ,満足の
行くくらいに仕上がりました.
各部の説明は以上のようになっています.
三宝鉱山では閃マンガン鉱・ヤコブス鉱・ハウスマン鉱・横須賀石・
バーネス鉱・石英・菱マンガン鉱・テフロ橄欖石・アレガニー石・ネオトス
石・パイロクスマンガン石・緑泥石?などが確認されています.