鉱物の顕微鏡写真24 ―プリズマティン―
産地:Hincks bridge, Lac Saint-Marie, La Vallee-de-la-Gatineau
RCM, Outaouais, Quebec, Canada.(非売品)
Prismatine プリズマティン
組成:(□,Mg,Fe)(Mg,Al,Fe)5Al4[O4|(OH,F)|Si2O7|(B,Al)Si2O10]
結晶系: 直方晶系
色:黄褐色・緑灰色・緑褐色・褐緑色ガラス光沢.
(美しい緑色で透明度の高いものは宝飾品になるそうです.)
劈開:[110]完全.
モース硬度:6.5-7.
比重:3.341-3.345
条痕:白色.
蛍光:長波・短波ともに蛍光するものとしないものがある.
つい最近まで,どの部分がこの鉱物かどうかわかりませんでした.
うえの標本はN社でよくわからずに購入したものです.
当初は閃長岩質と思ってましたが,時を経て片麻岩と分かりました.
いろいろ調べているうちに,ようやく暗緑色の粒状―柱状部である
ことが分かりました.
顕微鏡写真です.緑色柱状部がプリズマティンです.黒色粒状
に見える部分は黒雲母です.
標本の正面の拡大写真です.
裏面です.緑色の角閃石に見える部分です.
産地付近は先カンブリア時代の大理石と黒雲母准片麻岩
からなっているそうで,プリズマティンのほかに石英・黒雲母
・鉄礬石榴石・黄鉄鉱・黄銅鉱・珪線石などを伴っています.
もう一つ手持ちの標本があり,こちらはいつ購入したもの
か分かりませんが,上の標本とは感じが異なっています.
産地:Stakholmen quarry, Hassela, Nordanstig, Halsingland,Sweden.
( 非売品)
こちらは北欧の標本です.アルミニウムが多い鉱物なので,周辺に
付いている鉱物は蝋質感から,葉蝋石かと思っていました.Web上で
調べてみると,滑石だそうです.
顕微鏡写真です.
比較的端成分に近いものなのか分かりませんが,無色に近くわずかに
青色味があったり緑色味があったりしています.
全体的になんとなくぼや―っとしているので,どの部分か分からず,
一面研磨してみようと思いましたが,硬度を考えると大変そうなので止
めました.
滑石は黄色―黄白色の繊維状ないし葉片状をなして,それ以外の
光沢の強い部分は石英でした.
ほかに相当小さいですが,赤褐色―灰褐色の短柱状をなす電気石
様鉱物などを伴っていました.
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