いくつかの研磨した石 69
今日は2つ紹介します.
京都府南丹市熊崎 熊崎鉱山の菱マンガン鉱からなる鉱石
を一面研磨してみました.
京都縦貫道園部ICの西方にあるマンガン鉱床で,丹波Ⅱ型
の地層群にあたるらしい.この鉱床では菱マンガン鉱のほか
ブラウン鉱が少量見つかっているとのこと.ほかはぼそぼそ
の二酸化マンガン鉱が転がっているとのことです.
研磨:炭酸塩鉱物が主体のようなので簡単に削れてくれると
思い,工業砥石の荒砥で一気に削りました.石の中央部は
石灰質の泥岩らしく,サンゴのような模様が少しだけ確認でき
ました.仕上げは大平山の砥石でしました.光沢がよく出てく
れなくて,ほかの方法をいくつか試してみようと思っています.
京都府相楽郡和束町門前 和束鉱山のばら輝石からなる
鉱石を一面研磨してみました.ばら輝石は光沢が強くきれい
なのですが,やはり堅く時間がかかるのでついつい後回しに
なってしまいます.
鉱山は京都府の南部,和束町東部および南山城村童仙房
に跨る「三ヶ岳」(標高618m)の南西の谷に位置しています.
三ヶ岳の南北性の稜線より東は広く花崗岩が分布していて
この鉱床も強い熱変成を受けていました.
童仙房に至る林道より,三ヶ岳の稜線に上がる道から
無理やり沢に降りて一度だけ見に行きました.上の写真はその
時にサンプリングしたものです.
研磨:予想していた以上に堅く難儀しました.ばら輝石やテフロ
橄欖石を含んでいるうえに,暗褐色の珪岩(チャートホルンフェ
ルス)を伴っているので,ベビーサンダーで表面を粗削りしても
火花が散るだけで,なかなか削れてくれませんでした.
工業用の荒砥でゆっくり磨っていると結構白い粉が出てきて
磨れてくれました.表面を荒砥で平坦にした後に,青砥ですこし
表面を滑らかにしました.
仕上げは大平山の砥石で磨った後に,一面研磨した含マン
ガンチャートで磨り上げました.石の真ん中あたりが少し,照り
が出てくれませんでしたが,なんとか形になりました.
以下部位の写真です.
ほか,ルーペサイズの満礬石榴石を含んでいました.
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