昨日の続きです。
ゴルフ場の西の谷の源頭から谷を下りました。
初めのうち見通しの良い植林地帯で、等間隔で植林されていた。
やがてやや平坦になり、小さな池(イノシシのヌタ場かもしれない)があり、
これを越えると、先の地形がおかしくなった。
下部に石垣が見え、上部に西から出合う谷に間歩が2つ見つかった。
谷の間歩。
二つ並んで開いている。どちらも入坑可と思われる穴だが、敢えて入らなかった。下に降りて休憩を兼ねて石を探す。
石垣の上がズリのようで、焼けた石が散乱していた。台地の奥に大切坑と思われる坑口が一つあったが、入口が崩れていた。
ズリは掘り返したような跡が全くなく、どこを探したらいいのか分からなかった。坑口からの軌道の延長を考えて、探したところ坑口に向って右側の沢付近に鉱石が少し転がっていた。
Chalcopyrite 黄銅鉱。緑色岩中に脈をなすもの。(暗緑色の緑色岩中のやや明るい真鍮色の部分)
Sphalerite 閃亜鉛鉱。緑色岩を貫く石英脈の盤際に塊状をなす。(写真中央部から下部にかけての黒色部)
Galena 方鉛鉱。礫岩質の緑色岩中にレンズをなす。(写真中央のやや細長い輪郭の部分)
おもに上に挙げた鉱物が見つかった。ほかは殆どが母岩である緑色岩か、泥質ホルンフェルスだった。二次鉱物は石膏をみたのみで、銅や亜鉛の二次鉱物は見られなかった。
上記の標本を探すのに1時間ほどかかってしまった。今回は余り藪蚊などにやられなったが、夏季は藪蚊が酷そう。またズリの石の隙間に非常にたくさんのムカデを見た。注意したい。
鉱山名だが、古い文献で「谷寺鉱山」の名前を見た。野間草原~西山にかけての北の尾根付近にあるらしい。鉱山の名前から寺を想像した。谷に寺があるからこの名前がきたのか、草原のこの鉱山のある谷や西山の谷も入口に寺があり、どちらの谷か分からない。方鉛鉱や磁硫鉄鉱、黄銅鉱が採集できたというが、いずれも古い話なので確認できない。
簡単に休憩を摂り、更に先を目指す。
ズリの石垣から、少し下るとゴルフ場の道の横にある細長い池の堰堤が見え、それと杣道の間は強烈なヤブになっている。尾根をトラバース気味に進むと、府道4号の未舗装区間に出た。
これでほぼ一周したことになる。
更に林道のような府道4号を進み、猪ノ子峠を目指す。
北摂の山で穴探し3 に続く。
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