先週のはじめに
穴さがしに行ってきました.
兵庫・岡山県境付近は多くの鉱床
が集まっていて,穴さがしに適しています.
今回は美作ICから南下しました.
極端に狭い県道を下っていくと,やや狭い谷沿いに
点々と在所が見えてきて,目的の鉱山についた.
入口.多少ヤブになっている.
一見すると牧草地のように見えるが,直線的な側溝が見られるため,ここが
鉱山の跡地であることが分かった.
奥のズリ? ズリかと思いましたが,違うかも.これより奥はもっと強烈なヤブに
なっていたため断念.
手前にあった坑口のみ写真に撮って下山した.
坑口.ヤブに覆われているためよくわからない.
県道から少し下ったところに平たい沢にでたので,製錬カスが落ちていないか
探してみた.
川原のカラミ(鉱滓・銅の吹きカス).
鉱石は緑色岩中の黄銅鉱・黄鉄鉱脈で,少量の磁硫鉄鉱を伴っていた.石英
脈の伴う部分に方鉛鉱・閃亜鉛鉱があり,銀も回収していたのかもしれない.
次に県道を更に南下すると大きな池が右側に見えてくる.これの少し手前で,
ズリのようなものを見つけ急遽寄ってみた.入口に周囲の風景と不釣り合いな
堰堤が残っている.
堰堤.上部がズリの様.
斜面に取りついて少し探した.見た目白っぽいものはすべて脈石英で,
この手のモノは割っても何もついていなかった.
見た目に汚い緑色岩を割ると黄鉄鉱が鉱染したものが出てきた.ほかに
少量の方鉛鉱と閃亜鉛鉱を含んでいる.
坑口はさらに上方のようで,斜面の勾配がきつく,今回は場所確認に留めた.
帰りに多可の旧坑に寄ってみた.
何も無いと呼ばれているズリで,少しサンプリングした.
流紋岩質の凝灰岩が珪化した母岩中の石英脈の空隙に,閃亜鉛鉱の自形
結晶が着いていた.周りは細かい水晶と緑泥石.
同じく珪化した母岩中の方鉛鉱の自形結晶.結晶の中心部の明るいところは
斑銅鉱.背後の黄色部は粘土と黄銅鉱.
同じく珪化した母岩中の空隙より.白色球状部は当初は水亜鉛土だと思って
いたが,蛍光しないのともっと拡大すると,結晶の頭とおしりの形が違うので
異極鉱らしい.黒褐色亜ガラス光沢部は閃亜鉛鉱. 褐色部は褐鉄鉱.
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