最近はほとんど明延方面には行っておらず
どうなっているのかはわからない.
5年ほど前までは大水で出たものを探しに行っていました.
そのうちの一つを切断し研磨してみました.
切るまでは良かったのですが,磨るのが結構大変でした.
硬度の異なる石英・方鉛鉱・磁鉄鉱の組み合わせで,石英だけが硬くて
方鉛鉱が一番軟らかく,その中間程度の磁鉄鉱が下盤にいるので,どうして
も真ん中にいる方鉛鉱が先に削れてしまう.優先的に石英を偏った磨り方で
基準となる厚みまで削り落とし,そのあとに磁鉄鉱脈部・方鉛鉱脈部を削って
いった.
方鉛鉱を主とする鉱石.上部白色部が石英脈で,両盤に細かい黄銅鉱・
閃亜鉛鉱が集合している.中央を左右に切る鉛灰色金属光沢部が方鉛鉱で,
細かい黄銅鉱を極少量伴うほかはほぼ単独の脈からなっている.
以下拡大写真です.
見つけた当初は下盤の黒色部は手に持った重量感から鉄重石か何かかと
思っていましたが,磁石での磁力検査で磁鉄鉱でした.もう少し硫黄の蒸気圧
が高かったらおそらく磁硫鉄鉱か黄鉄鉱の集合になっていただろう.
ほかにルーペで分かる細かい金属鉱物は斑銅鉱と硫砒鉄鉱で,後者は半自
形結晶をしていた.
脈石鉱物は石英に少量のホタル石が混じっているようで,短波紫外線で青紫
色にボヤーっと蛍光した.ほかに石英と紛らわしい晶癖で氷長石を伴っている.
生成温度が低かったようだ.
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