先日,穴さがしを兼ねて行ってきました.
ヒノキの花粉はそんなに持っていないので,
油断していたら,標高の高いところで症状が出てしまいました.
今回は西脇ルートで西進しました.
西脇から笠形山の南麓を経て市川に抜ける途中で一つ鉱床を
見つけました.
坑口とズリ?
遺跡地図にズリがあると記載されていましたが,どうも土砂崩れの現場で,鉱石や脈石に二次鉱物の付いたような石は見当たりませんでした.
川の横から踏み跡がついていて,ややへの低いヤブを少し漕ぐと,植林の中に入り目の前にチャートの壁が見えてきた.壁の中段に坑口があり,入り口はコンクリで塞がれていた.(写真上)
鉱山のズリは坑口の前あたりに少しあり,緑色岩中に閃亜鉛鉱が少々と,それを切る石英脈上に孔雀石と異極鉱が吹いていました.ほかに筆者の趣味ではありませんが,チャートを切る石英脈の空隙に,最大長さ7-8mm程度の水晶が生えているものが若干見られました.
写真を撮って辞し,市川方面に赴く.笠形山に至る県道を北上していくと,ところどころに焼けを追って突いた跡があり,広範囲に試掘していたようだった.
市川を渡り,砥峰を目指す.先月近くを通ったときにはまだまだ雪があり,今回行けるかどうかわからなかったが,行ってみることになった.
途中に長谷ダムの左岸の水汲み場の桜が満開だったので寄った.
砥峰に上がる手前でもう一つ,鉱床に寄ってみた.在所の奥にあり,明治中期頃にCu9.8%程度の精鉱を月に50t程度生産していた鉱山で,事前の調べで選鉱所の石垣などが残っているらしい.
林道を登っていくと,「開けたら閉めてください」の扉があり,ここの前で駐車して登っていくと,間もなく設備跡の前に着いた.
コンクリに緑青が吹いている.
石垣の末端に山吹きをやったらしく,ぼそぼそのカラミが大量に転がっていた.ズリは谷側にあるようだが,ススキが融雪の重みで一方向に倒れていて,よく滑るため探索しなかった.
林道をさらに登っていくと,水が湧出している坑口(おそらく大切か第一坑と呼ばれる坑口)に着いた.
坑口は天盤が崩落していて中の様子がうかがえない.坑の前はプールのようになっていて近寄れなかった.坑口から選鉱所跡までは石垣を組んだやや平坦な道がついていて,レールの残骸も見られることから,水平軌道があったようだ.
一通り坑口などの写真を撮って,鉱石などを見て回った.著しくセリサイト化した花崗岩中に脈をなすようで,その手の石がよく見られた.脈中に方解石をともなった鉄閃亜鉛鉱と黄銅鉱に,少量の半自形結晶をなした黄鉄鉱を伴っていた.脈以外の母岩は粒の小さい黄鉄鉱や硫砒鉄鉱などが鉱染しているような貧弱な石が見られた.
鉱床とは直接関係ないかもしれないが,方解石からなる脈があり,これと母岩との盤際に色の淡い電気石を伴っていた.
ほかの探索は次回に先送りし,高原を目指した.
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