本日 HP通販用商品を
7点 更新しました.
兵庫県の中央よりやや西部に位置する東山(標高1015.9m)の西北西約2㎞にある秀重鉱山の黄銅鉱と硫砒鉄鉱を含む石英脈をそれぞれ磨ってみました.
このあたりは花崗岩からなり,付近には淡青色無光沢を呈する不定形塊状の粘土鉱物を含む変な花崗岩があり,それらを貫く安山岩質凝灰岩中あるいはそれを交代した鉱脈鉱床のようです.ズリは植林の中の坑口の前に少しあり,そこはセリサイト化したような花崗岩を微細な黄鉄鉱が鉱染するような貧弱な石が見られる程度でした.写真の標本は林道と坑口の間の僅かな法面がヤブになっていたところに引っかかっていた石をサンプリングしました.
鉱山は20万分の1地質図幅にかなりおおざっぱにプロットしてあり,主に亜鉛と記載されていました.現場では鉱染した黄鉄鉱がかなりあり,ほかの鉱物は比較的まれでした.産出頻度は黄鉄鉱>>硫砒鉄鉱>黄銅鉱>閃亜鉛鉱>>>方鉛鉱の順でした.
交代された石英を含む母岩なので磨るのに大変かと思ったら,案外簡単に磨れてくれました.上の黄銅鉱を含む石の一部に暗色部があり,かなり微細なものでいくつか検討してみましたが,何が含まれていて黒変しているのか分かりませんでした.以下上の2つの標本の顕微鏡下での拡大写真です.
銀白色部が硫砒鉄鉱.外形がややはっきりしている黄色は黄鉄鉱.白色はセリサイト?,暗色部半透明部が石英.
白色のセリサイト?化した円礫のまわりに黄鉄鉱や黄銅鉱が集まっている部分.
下の黄鉄鉱を含む石英脈の標本の拡大写真.黄色部のほとんどが黄銅鉱で僅かに黄鉄鉱を伴っている.一部に帯赤褐色の閃亜鉛鉱を伴う以外の黒色部は不明.
不明の黒色部を更に拡大したもの.ちょっと赤っぽい気がする.
京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら