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黄銅鉱 京都府南丹市日吉町中世木

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京都府の鉱物

 

 

 

 

 

 

 

黄 銅 鉱

京都府南丹市日吉町中世木 水道施設工事現場

 

 

  20年くらい前のサンプリングした石を片づけていたところ,中世木の水道工事現場のズリでサンプリングした黄銅鉱が出てきました.丹波山地はマンガン山は非常に多くありますが,銅鉛亜鉛の出るような雑鉱鉱床は船岡の大和谷鉱山以外では知られていない.標本的な産出も少ないので,標本として残すことにしました.

 2005年にサンプリングしたらしく,その日付と詳細な地名が判らないので,細かく記入していました.日吉ダムから府道364号 中地日吉線を京北方面に進み,上谷バス停を過ぎて,東へ進んだところのカーブに水道施設があって,その向かいに大岩があり,隣に退避スペースがありました.

 訪問当初はこの退避スペースの部分は未舗装で,水道施設の工事で出たズリが堆積してあって,その向かいは真新しい法面になっていたと記憶する.

 当時は原付バイクに乗っていた時代で,いろいろなところへ行きました.その一つで,ハンマーも何も採集道具は持っておらず,表面の転石からサンプリングしました.

 

(以下,自前の野帳を参考にしました)

 はじめに気づいたのが,方解石で緑色岩の裂罅を充填するように入っていて,そのそばに灰鉄輝石を伴っていました.ほかに緑色の緑簾石もあって,旧ラベルに「スカルンか?」と記入していました.その一部に緑色皮膜状の孔雀石に覆われた部分があって,欠かさずにこれをサンプリングしました.帰ってから成形したところ孔雀石の入っている部分から黄銅鉱が出てきました.緑色岩と方解石の境界に粒状ないし不定形塊状で入っていて,外形がはっきりしているので黄鉄鉱かと思った.

 

 標本にするときに改めて観察したところ,方解石と黄銅鉱の境界付近に黒色の閃亜鉛鉱を伴っていました.小規模な熱水鉱脈と判断しました.

 当地から判別した鉱物は黄銅鉱・閃亜鉛鉱・石英・方解石・孔雀石・緑簾石・灰鉄輝石・緑泥石など.

 

 


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