蛍光鉱物
燐灰ウラン鉱
三重県伊賀市上阿波高良城谷
前回の滝巡りで,訪問し水道施設の少し下流の枝沢の転石をサンプリングした石です.その一部の岩片より珪線石を探していたところ,長石の部分が黄色くなったものがあって,短波紫外線灯を用意して,照射したところ燐灰ウラン鉱でした.
標本全体の画像.(非売品).母岩の大きさは約67㎜×38㎜×45㎜.白色ガラス光沢部は主に長石.白濁した部分は珪線石.黒色部は黒雲母.ピンクの矢印の先が燐灰ウラン鉱.その下の黒色部が鉄電気石.茶褐色は水酸化鉄による染み.微細な赤色は鉄礬石榴石.
接写で撮影.黄色部が燐灰ウラン鉱.その横の暗黄色は長石.周りの乳白色ガラス光沢部も長石.灰色がかった白色部は珪線石.
こちらは顕微鏡下.俄かに緑色味がかかっています.
以下は短波紫外線灯照射下での撮影です.
明るく黄緑色に蛍光する部分が燐灰ウラン鉱です.周囲の青色に蛍光するのは長石で,一部に黄色の蛍光をするジルコンを伴っています.
顕微鏡下で短波紫外線灯照射のもとの撮影.黄緑色部が燐灰ウラン鉱です.
この石に含まれていた鉱物は以下の通りです.
石英・燐灰ウラン鉱・燐灰石(別の部分に橙色に蛍光)・燐灰ウラン鉱・ジルコン・鉄礬石榴石・珪線石・くさび石(黄褐色粒状で少しだけみられた)・鉄電気石・黒雲母・白雲母・長石などでした.