やまのぼり
蹴上から神明山・大日山・
大文字山を経て鹿ヶ谷へ
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―思案ヶ辻~大日山~大文字四ツ辻―
京都府京都市左京区・山科区
昨日の続きです.
気を抜くと通り過ぎてしまいそうな山頂の神明山から思案ヶ辻へ下ってきました.六差路になっていました.コースは北へ延びる尾根のほうで,小休止してから進みました.
峠からは尾根に張り出た小突起の南斜面を東に延びていました.東の尾根の鼻を回り込んだところに,2つ古い坑道を見つけました.坑口の延長の表面に細かい石英が散らばっていました.明治の初めごろにこの近くで「白石」を稼業したという古い記録があって,この穴のことかもしれません.
若い松の木の生えている暗いところに坑口があります.コースの奥は大文字山方面.手前は蹴上方面.
道は尾根を回り込んで直角に折れた.この先は緩い登りでその先まで平坦な道になった.
暗い植林の中から,視界が明るくなると,露岩の登りとなりました.手前に層状チャートが観察でき,奥の大岩は塊状チャートでできていました.露岩の一番上からは山科市街が望めました.
露岩の登り.
山科市街.
この先は大日山の南山腹を東へ巻く道となりました.登山道を下ばかり見ながらだらだら登っていると,道の表面がなにかの模様のようになった場所がありました.
よく踏まれた道なので,道の表面に砂がたまっておらず,チャートや頁岩・砂岩などが風化していますが,観察できました.
そこからしばらくはこんな道が続きました.
山科安朱の方へ下る道との分岐.
分岐から大日山の東の斜面を北上する道となりました.西へ回り込んで尾根と同等の高さくらいになったところで枝道を見つけました.尾根から南のピークの方へ向かっているらしく,寄ってみました.
枝道の入り口.道の奥は蹴上方面,手前は大文字山方面.
枝道に入って緩く登り返すと,山名プレートがありました.
大日山(326m).山名プレートがある以外は静かな山頂で,風が無い上に展望もなく,人が上がってくる気配もありませんでしたので,ここで休憩にしました.
大日山を辞して尾根道に戻りました.大日山の取付きのほんの数メートル先で,ベンチのある展望台があって,展望写真だけ撮りに行きました.
ベンチのある展望台.西側が開けていました.
展望台からは嵐山方面が見えました.右から,明智越の峰道,山上ヶ峰,烏ヶ岳,嵐山,奥に右から烏帽子岳,半国山,三ツ石のピーク,横尾山,剣尾山.
ここから先は起伏の少ない暗い尾根道となりました.
次の南禅寺への道との分岐の先から視界が明るくなりました.
視界が明るくなって,日差しも出てきたので,蒸し暑く,汗で全身濡れながらの山行でした.2度ほど枝道への分岐を見送った先にもう一つ標柱があった.
林道との分岐で,よく踏まれた山道の方へ取りました.
北西方面に若干の展望が利きました.右奥の高い山は桟敷ヶ岳か?
このさきの標柱.
林道との分岐になって,林道の側道のようについていたコースの道を取りました.
この分岐で直角に折れ,大文字山方面へ取った.
再び林道に出会い,大文字山方面へ.林道の南側が若干展望がありました.
千頭ヶ岳から醍醐山方面.この時点で正午となりました.昼食は腹の中で荷物になりそうなので,下山してから適当に摂る予定でした.
林道の明るいところから雑木の中の道となりました.奥の方で先人の声が遠く聞こえてきて,近づくと大文字四ツ辻に着きました.
大文字四ツ辻.右方は尾根に出て池ノ谷地蔵尊・岡崎山・五別所山,長等山へ至る.手前は蹴上方面.正面奥は尾根道に出て,左折で大文字山山頂へ,左は帰りのコースとして利用する予定で鹿ケ谷に下る.
3に続く.
以下は思案ヶ辻―大日山―大文字四ツ辻付近の図です.前回に引き続いて野帳に記載したものを転載します.図はフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.