来月の京都ショーに向けての商品つくりをぼちぼちはじめています.前回の塩酸処理の分もこれの先駆けだったのだが,今日はペグマタイト晶洞の底に溜まった砂を双眼顕微鏡で選り分けていた.
1970年~80年代にかけて恵那山西方一体で稼業されていた石切り場の晶洞から出たもので,多くの石切り場は現在は廃止されて久しい.
ベルトラン石を産した晶洞の砂で,細かいホタル石や煙水晶がかなりたくさん含まれている.この砂からベルトラン石だけを選った.
石英や長石・雲母・緑泥石が一番多いが,次に多いのがホタル石.きれいに八面体に結晶しているものもあれば塊状で表面に玉滴石が覆っているもの,
雲母の隙間に入り込んで,紫色に着色されたものなど様々.
玉滴石は,長石や雲母の表面に薄くへばりついていて,短波紫外線で黄緑色に蛍光する.
ほかに結晶鉱物は分かりやすいものに菱沸石があった.ここのものは赤く色づいていて比較的わかりやすい.近くに緑泥石がいることが多く,ほかの束沸石なども良く見られるが,この晶洞の砂にはほとんど含まれていなかった.
量は少ないが,赤褐色の結晶で分かりやすい菱沸石.出るところには大量に出る鉱物.(×20)
ピンセットで選り分けていると薄い板状のものがよく見つかる.雲母と長板状になった曹長石と似た感じのベルトラン石.雲母や長石に似ているが,明らかに光沢が違う.なんと説明したらいいかわからないが,見慣れるとたくさん見つかった.
(×40) こいつがベルトラン石.ベリリウムと珪酸と水からなる.薄い板状になっていて似た雲母や曹長石よりはるかに光沢があり脆い.
いろいろ探していると不明な鉱物も多少は出てきた.それが下記の鉱物だ.
(×60) 薄い板状のベルトラン石の上に球状の木村石のようなものが乗っかっている.黄色いのは白雲母で粉末状をなしている.
ほかに小さすぎて写真にとれなかったが,カムポーグ石様鉱物やカイノス石様鉱物などが見つかった.
3時間ほど顕微鏡をのぞいていて見つかったものは今回はこれくらいだった.
ほかのガマの砂もあるがそれはまたの機会にしたい.
お知らせ
明日 9月15日 敬老の日はいつも通り 営業しています.
京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら