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摩気神社から八田峠へ2

 展望のない山頂を後にして,八田峠へ尾根伝いに南下した.宍人方面から登ってきているやや幅の広い旧峠道と合流し,コブを2つほど越える.尾根道に沿って西側につけられた旧峠道が歩きやすいので,こちらを歩いた.谷の源頭は崩土地形で,急激に高度を下げている.431mのコブの手前に金の試掘坑があって,石英脈に分厚い褐鉄鉱を伴ったものが見られた.金の粒は見えそうにないが,西に位置する若森鉱山のものに母岩が似ていた.硫化物はチャートに接する盤際に黄銅鉱と方鉛鉱の微粒が見られた.ズリも少なく鉱石もあまりそれらしいのがないので,尾根に上がって方向確認してから先に進んだ.

 少し行って旧峠道が消えてしまい,右往左往していたら東に延びる尾根に迷い込んでしまったようで,ずいぶん下ってから気が付いた.倒木の多いチャートの岩峰の続く尾根で,しばらく尾根に沿って下ったものの,倒木を跨ぐのに面倒になって東側の谷に降りることにした.

 谷までは50m位の急斜面だったが,植林に掴まりながら一気に下った.谷には明確な道はついていなかったが,やや幅の広い谷なのでハメにだけは気を付けながら下れば問題ない.

 谷は北上ししばらく歩くと2つ炭焼窯の跡を見た先から東のほうへ流れを変えていた.地形図で確認すると,北の尾根に鉄塔が通っていた.巡視道があるだろうと思い,その尾根の取りつけそうなところを探しながら下っていく.使われなくなってからずいぶん経つのか,半分以上崩れた橋を2か所見て,左岸にわたると,比較的新しく付けられたと思われる作業道が北の尾根に上がっていた.

 尾根に上るにはこの道しかないと思って,この道をとった.正解のようで,南山腹を巻きながら西進し,鉄塔の西肩くらいの尾根に出たところで終点になった.先程外した主稜線に上る道があったのでこれをとり,わずかな登りで主稜線にたっした.

 ここから尾根を外さないように南下する.主稜線に乗っかったコブから先は気持ちのいい下草のない尾根道で,新緑をバックにシャッターを切った.


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主稜線に合流したコブから少し下った付近.


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コブからもう一つのコブを越えたあたり.


 主稜線に乗っかって2つほど小さなコブを越えると,木々の間からこれから目指す,点名 天引の三角点のある峰が見えてきた.


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点名 天引 三角点のある421m峰.西の肩に鉄塔がある.


 一度鞍部に下って地形図を広げて休憩した.この先等高線がやや詰まっている.急勾配の登りを覚悟しながらまた登る.距離は短いが,やや急勾配の斜面で,先人が滑った痕がかなり残っていた.そのあたりがザレ場のようになっていてよく滑る.尾根を少し外して,ややヤブ化した斜面のほうに移動して一気に登って行くと,平坦になりだして奥の台地に三角点が見えてきた.

 植林の中の三角点に着いた.展望は無い.山名がついている山ではないので山名プレートは極端に少ない.それらしき道標が一つあって鉄塔の指示があったのでついでに見に行くことにした.



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点名 天引(三等三角点)421.7m 

見ての通り展望は無い.頂上部は広いので大人数での休憩はできる.


 山頂部は風が通らず蒸し暑いので,鉄塔へ向かう.道標は矢印だけの簡素なもので,道らしいものは当然無い.頭上の木々の間から鉄塔が見えていて目印にはなった.

 山頂から約80mで鉄塔に着いた.北西面のみの展望で,鉄骨が邪魔になって展望写真などは撮れそうにない.ここに着いた頃から風が強くなってきて,ここでしばらく休憩した.風が強いせいか五月蠅い連中は飛んでこない.鉄塔の南側に巡視道に道標があった.


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鉄塔の展望地.西から北西側の展望が望める.見てわかる山は名前のついている山は近くの三国岳のみだった.


 山頂に戻り,南の尾根を忠実に辿りながら下って行った.国道372号の八田峠は拡幅工事中で,下のほうからけたたましい重機の音が聞こえてくる.下っていくにつれて大きくなり,尾根の西側が大きく崩壊した地点から西側の谷に下っていくと徐々に音はしなくなった.

 随分下ると緩くなり,伐採地が見えてきて谷に沿って下ると鉄塔巡視道と合流して国道に降りたてた.

 あとは迎えを呼んで,歩けるところまで歩くのみだった.八田峠は幅員狭小な上に大型長距離トラックが往来する歩く分には危険極まりない峠道で,やや速足で下り,旧道に入るとほっとする.

 若森の交差点付近で合流した.


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今回の山行のルートです.いつも通りペイントで作成しました.参考に.


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