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鉱物の顕微鏡写真135 ―銅スクロドウスカ石―

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顕微鏡写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真135

―銅スクロドウスカ石―

産地:Musonoi mine, Kolwezi mining district, Lualaba, DR Congo.(非売品).

 

 

 

Cuprosklodowskite  銅スクロドウスカ石

[組成]        Cu2+[UO2|SiO3OH]2・6H2O

[結晶]        三斜晶系.自形は長板状.放射状・皮膜状・繊維状・球状な

            どの集合体になる.

[色]          淡緑色・緑色・黄緑色・濃緑色など.

[光沢]        亜ガラス光沢~絹糸光沢.

[モース硬度]    4

[比重]        3.83~3.9

[劈開]        {100}1方向に明瞭.

[条痕]        淡緑色.

ほか,塩酸・硝酸・硫酸に可溶.放射能あり.

[名称]        放射線学者,Marie Curie-Sklodowska (1867-1934)のミドル

            ネームに因む.

[原産地]       Kalongwe deposit, Kolwezi mining district, Lualaba, 

                        DR Congo.

 

 

  ひさびさの顕微鏡写真シリーズです.今回は銅スクロドウスカ石にしました.

 

 上の石は随分前に,色彩だけで購入した標本で,後になって放射能鉱物と知りました.標本の産地は20世紀の始めごろより,露天掘りで開発された銅―コバルトーウラン鉱床で,色彩が豊かなため,比較的多くの標本が市場で出回っています.

 標本の母岩は堆積岩のようで,それに鮮やかな緑色の孔雀石の被膜を伴っていました.裏面は孔雀石と堆積岩ですが,表面は鮮やかの黄緑色の群晶で,ほとんどの部分が銅スクロドウスカ石でした.紛らわしい産状で濃緑色の燐銅ウラン鉱を少し伴っていて,端のほうについていました.上の写真は黄緑―緑色の結晶で,細長い板状の結晶が束になっています.根元に黄色のスクロドウスカ石を伴っています.ともにウランの鉱物で強い放射能があります.

 

 

 以下,本邦の標本です.本邦では岡山県の飽浦剣山のものが知られていて,良質の標本を探していましたが,なかなか出会いませんでした.

産地:岡山県岡山市南区飽浦 剣山.(非売品).

 

 現場は花崗岩中の小規模な熱水鉱床で,銅鉱石のカテゴリーにするために赤銅鉱のラベルで入手しました.あとから「銅スクロドウスカ石を伴う」と付記されていました.ラベルに記載された年月日は1958年だとかで,随分と古い標本のようです.母岩は花崗岩で,黒い煤状のコフィン石を伴っています.

 

あとから矢印で指示された先についていた銅スクロドウスカ石です.なんとなく柱状になっていました.周囲に鱗片状の鉱物があって,こちらは蛍光性が無く,燐銅ウラン鉱のようです.

 

二枚目の写真の中央の黒点付近の拡大です.橙色のカソロ石?がついていて,黄色粉状の鉱物もついていました.

 

粉状と称したコッフィン石の拡大です.肉眼的には粉状でしたが,拡大すると粒状でした.コフィン石を顕微鏡で拡大したくらいで粒が見える標本はそんなに無いように思う.

 

赤銅鉱.もともとラベルの表題になっていた鉱物です.花崗岩の割れ目に薄い光沢の強い被膜状になっていて色の濃いところは粒状をしています.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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