研磨石
いくつかの研磨した石267
京都府京丹後市網野町塩江 の碧玉(赤玉)を一面研磨しました.先週くらいにメノウを探しに行ったときに,塩江の不動の滝近くの沢に転がっていた石です.今週もそっちの方面に行きましたが,与謝峠を越えたあたりで,ジャジャ降りになってきて,急遽中止にしました.不甲峠も通りましたが,昼間というのにヘッドライトをつけて走行しても前がホワイトアウトして見えないくらいのガスに見舞われました.上の石は先週に行ったときの石で,.妙に赤く,磨ったらどんな感じになるのか,磨ってみました.
(研磨)全体が石英なので,まあ硬いだろうと頑なに時間をかけて粗削りしました.裂罅に粘土鉱物を挟んでいるらしく,思ったより早く磨りあがりました.仕上げは,青砥で磨っていたのですが,光沢が出ず,もっと硬い岩石で磨ったところ光沢が出てくれました.仕上げに使用した岩石は,南山城の童仙房から切山にいたる林道沿いにあった砥石山のズリに転がっていた結晶片岩のような泥質岩です.片状にパシパシ割れて,成形しやすい石でした.
(以下,顕微鏡下での観察です)
低倍率で拡大してみましたが,赤色の起源までは見えませんでした.裂罅を充填する緑色は粘土鉱物のようです.
白っぽく見える部分です.
光源の当て方によって濃淡が異なり,強い光を当てたところは橙色になっています.
カメラのズームも使用して最大まで拡大しました.黄鉄鉱のような粒が少しある程度で,赤色の起源はこの面からはわかりませんでした.
こちらは赤色の部分の間隙を充填する縞状メノウの部分の拡大です.強い光源を使用して拡大写真を撮ったところ,キレイなブルーでした.
こちらは未研磨の面の拡大です.流紋岩の球顆の表面と同様のものです.緑色部は粘土鉱物を含んだ玉髄か?
こちらも未研磨の面です.流紋岩の仏頭状の上に方解石が乗っていました.
球顆流紋岩の表面に赤鉄鉱がついていました.赤色の起源はこれらしいです.粒の周りに赤色で染まっています.