前回の続きです。
旧 日吉町の最高峰である大岩山(標高758m)から、尾根伝いに足場の悪い岩場を経て無事に林道に降りてきました。
ここからは肘谷坂の旧峠を利用して奥山谷に下るだけだ。林道は直進すると鏡峠を経て萱山と空山を通過し、丹波下山に至る。
林道に下りてからすぐで奥山谷方面の分岐になった。すでに西日が傾いていて、奥山谷側に少し下る山道はやや暗くなっていた。
肘谷坂の分岐。右へ行くと奥山谷。
昔は軽四くらいは通れただろうと思われる幅の広い道が続く。2つほどカーブを折り返して、やや平坦なところに出た。炭焼窯跡がたくさんある斜面だ。
踏み跡はしっかりついているものの落ち葉の堆積によって見失いそうになる地点もあった。南から降りてきている谷と合流して、下草の無い管理された植林内に入ると真新しい作業道に出た。このあたりのチャートは真っ白けだ。特に鉱物なんてものは見られない。
延長はどこまであるかは不明だが、谷筋に近そうな道を採った。わずかで奥山谷の林道に出て、海老谷の出合を目指す。
林道は昨今の大水で荒れていて、川原も同様に荒れていたが、最近雨が少なく表面に水がなかった。伏流水になっているようだ。
林道が右岸から左岸にわたって、チャートの大壁の横を横切る。こういう大壁の横にはたいていマンガンを試掘した穴があったりするのだが、上流は無いようだ。
右岸に林道が再びわたるころ、鉄塔巡視路との分岐になった。一般的には大岩山へはここの巡視道を利用するらしい。山頂の鉄塔が少し見え隠れしているからかなりの近距離で勾配がキツそう。
右岸に林道が渡り、右手に大きな断層壁が見えてきて、真っ白な石英脈が転がっている。水晶などの結晶鉱物は見られないものの、頁岩に接する部分に閃亜鉛鉱と黄鉄鉱の微粒は見つけた。
川の対岸のチャートの大岩には試掘したと思われる坑口があった。
対岸のマンガンあるいは珪石の試掘の穴。
ツリオ谷の分岐まで来ると随分下りてきたことになり、少し先の渓谷を過ぎると玉岩鉱山、コウジ谷出合を詰めると弥谷鉱山へと至る。
峡谷の林道はほかの部分より荒れていて、倒木に塞がれている所もあった。以前に林道工事していた地点は、復旧したものの路肩が傷んでいた。少し先の以前に石英脈中にややしっかりした水晶の出た露頭は雑木で分からなくなっていた。
道は左岸に渡りやがて小和谷出合、コウジ谷出合まで来た。河原に玉岩鉱山のマンガン鉱石がたくさん落ちていたものだが、川原の面積は約半分になっていて真っ黒な石も少なくなっていた。
海老坂と奥山谷の分岐。写真の右手の雑木がやや明るくなっているところに、マンガン旧坑がある。アズキ色の炭マン中に自然銅が入っているかなり堅い鉱石が見られる。大部分が菱マンガン鉱とカリオピライトの組み合わせ。
谷は大きく東へ向きを変え右手に田畑が見えるようになってきてようやく、海老坂との分岐に着いた。迎えの車に連絡を入れ、付近でぶらぶらしていると、うまく出会えた。
今回の山行で出会った草花。
大岩山西尾根にて。(岩場の下で覗き込むように撮影したためピンボケしてる)
シャクナゲ。文献で大岩山の西尾根はシャクナゲ尾根と知っていたので、ちょっと期待したが、花は終わりかけだった。
海老坂を少し過ぎた林道沿いで。花の名前は不勉強のためわかりません。単純に背後とのコントラストが良かったので撮影。
奥山谷の林道で。棘がいっぱいある痛そうな木の花。花の名前は分かりません。今が最盛期のようで、同じ花が林道でよく見られる。
今回のルート図です。いつも通りフリーハンドで描いています。参考程度です。
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