露頭めぐり
メノウの産状
京都府京丹後市
数年前知人のAO氏より網野町三津のメノウというのを頂戴した.黄褐色―黄白色で,脈状のメノウが交差した部分で,その肥大部が星型を半分にしたような形状をしていました.脈が交差し肥大した部分は真ん中に空隙があって,一部ぶどう状や仏頭状の突起ができていました.
現場は網野町三津の北に隣接する海岸に沿って数軒あるホテルの裏だそうで,海岸にこういうのがパラパラ落ちていたそうだ.
網野町三津のメノウ(非売品).
母岩は玄武岩とのことを伺っていたのですが,どういう風に挟まっているのか,分からず終いでした.
今回,滝神不動の滝を辞した後,こっちの方面まで足を延ばして確認できました.
たまたま,トイレ休憩に停まったところで,釣り人がつけたと思われる海岸への道を見つけてたどったところ,岩礁の海岸に立つことができました.
岩礁をうろついていると,いくつもの脈が岩を切っていました.よく見ると玉髄で,前述のメノウを酷似しているものも多少ありました.あるとは思っていなかったので,カメラを取りに行きました.
層状になった岩礁(柱状節理が横になっているだけかも)で,赤褐色~黒褐色の火山岩でした.地質図では玄武岩とのことでした.
こんなのも生えていました.里山であまり見ない花でしたので,至近距離でカメラに収めそうと,近づいたら,茂みの中からスズメバチが出てきたので,露頭だけ撮影してさっさと戻りました.
で,これがメノウの露頭.層理に直角に近い形で裂罅があって,これを充填しているような感じでした.
メノウの露頭の拡大.(キャップの直径約45㎜).メノウの内部が茶色の着色されていました.
こちらは別の露頭.(キャップの直径約45㎜) 多少青色味がかった薄いメノウ.
はじめのメノウの現場へは行ったことがありませんが,この露頭より西に数百メートル入ったところらしいので,地質はだいたい同じだろう.薄っぺらいメノウは琴引浜に打ち上げられているのも見ていましたので,海岸沿いに出るメノウはこの産状なんだろう.
疑問に思っていたことが一つ解消されました.
気を良くして次ぎに向かいました.