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鉱物の顕微鏡写真126 ―ゼーマン石―

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顕微鏡写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真126

―ゼーマン石―

産地:Moctezuma mine, Mocteauma, Moctezuma municipality, Sonora, Mexico.

(非売品)

 

 

 

Zemannite    ゼーマン石

[組成]    Mg0.5ZnFe3+[(Te4+O3)3]・4.5H2

[結晶]   六方晶系.自形は六角長柱状ないし短柱状・針状など.放射状集合

       体などになる.

[色]     淡灰色・黄色・黄褐色・橙色・灰緑色・暗褐色・赤褐色・黒褐色など.

[光沢]   亜金剛光沢~ガラス光沢.

[モース硬度] 2

[比重]   4.1

[劈開]   無し.

[条痕]   褐色.

[名称]   オーストリアの鉱物学者 Josef Zemann(1923~)に因む.

[原産地]  Moctezuma, Moctezuma municipality, Sonora, Mexico,

 

 

 

 

 

 

ひさびさの顕微鏡写真です.

 

 ゼーマン石にしました.世界的にみても稀産鉱物で産地も限られている,テルルの二次鉱物です.Moctezuma mineはやや蝋石化した母岩中の金銀鉱床で,テルルを主とした各種の二次鉱物を多産したことで有名です.

 上の石は10年くらい前の大阪ショーで,購入した標本です.値は結構張りましたが,ほぼ一面についていました.

 

黄褐色―赤褐色柱状をしていて,箒状や半球状の集合として入っていました.が,かなりちっさいです.以下はほかの部位の拡大写真です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方,国産の標本です.もともと海外産の標本だけ一つ持っていて,さきに海外産の標本だけ顕微鏡撮影をしていました.国産の標本は個人標本の台帳には書いてなかったので,持っていないと思っていた.

 最近になって巣籠りで外へ出られ無かって標本を整理していたら,購入した際の包み紙にくるまれた標本が,一度も開封せれることない状態の標本がいくつか出てきました.

 そのうちの一つでゼーマン石があって,河津鉱山の猿喰坑らしい.自然テルルの入っている鋼灰色の小さなレンズから少し離れた,見た目は細かい水晶だけの晶洞にゴミのような外観で入っていました.価格ラベルもそのままついていて,ン万円もしたのかな..あまり覚えていません.

 ラベルに「ゼーマン石」と入っていましたが,矢印が付いておらず,どの晶洞に入っているかは,ルーペでの観察ではわかりませんでした.以下は顕微鏡下での観察です.

 

産地:静岡県下田市蓮台寺 河津鉱山猿喰坑.(非売品).

ゼーマン石を含む晶洞です.

 

別アングルから.

 

顕微鏡を覗いてようやく拝むことができました.黄色―橙色柱状がゼーマン石です.まわりの黒色や赤褐色の粒状はゴミだと思っていましたが,水洗いのあともしっかりついていましたので,鉱物のようです.小さすぎて判別できませんでした.

別の場所にも六角柱のわかるゼーマン石がついていました.肉眼では光沢の強い六角柱をしているのですが,カメラを通すとなんとなくボケてしまいました.

 

こちらも,水晶の球状に集合した表面についていたゼーマン石です.この石は頭が肉眼で判別できたので,撮影したのですが,小さすぎるのかカメラを通すとやはりボケてしまいました.

 

 

 

 


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