続きです。
満燈山から先の府県境尾根はヤブ化していて、手持ちの地形図を見ながら尾根を辿った。尾根は北にある谷を巻いて東へ、北へと変化する。何か所かに先行者の巻いたテープが残っていたが、北の尾根に迷い込みずいぶんと下ってしまった。間違いに気づいて、戻るのが癪だったが分かる尾根道まで戻って、東の尾根をとった。小さな鞍部に先行者のテープがあったが、地形図通りに尾根を探してかなりヤブ化した支尾根を下った。
鞍部に先行者のテープが見え、昔ついたと思われるやや幅の広い杣道と合流した。マタニの独標489mから、これから登る高山が見えていた。
若干くだり、登り返す。満燈山のような勾配の登りはなく、尾根付近からやや急になった。頂上台地の突端に気になる地形(やや平坦な、尾根を抉り取ったような地形)が山頂台地を取り巻いていた。北側の台地がやや高くなっていて、その先の尾根が急峻な岩場で切れ落ちていた。先には大きな鉄塔が見えている。山城跡か?
高山(標高約520m)の山頂。南北に細長い台地状になっていて、古代の山城跡の可能性がある。山名プレートや山頂を示すようなものは無い。展望は北側の岩場から鞍部の先にある岳筋がよく見えている。
高山から岩場の足元から見えていた鉄塔に向かって下っていく。台地から尾根へ急な勾配に差し掛かるところにも虎口と思われるようなチャートの大岩の遺構が見られた。
鉄塔は展望がいまいちで、先の岳筋を目指す。鞍部からの登り返しは大したことがなく、頂上台地に着く。先行者のテープが天引峠方面へ誘導してくれている。山頂へは、わずかに兵庫県側に入った「郭」と呼べそうな一段高い台地の上にあった。雑木林にスギ・ヒノキの若木が点在するやや暗いところに三角点があった。
岳筋(509m)山頂。見ての通りヤブに覆われていて展望は無い。
山頂を後にして、テープに導かれて、県境尾根を下っていく。関電の巡視道と合流して、やや幅の広い道を峠に向けて下って行った。途中、鉄塔の巡視道の分岐があったので、展望を得ようと辿ってみた。
分岐から大した距離もなく鉄塔に着いた。今回の山行の後半で最もいい展望台だった。あとから調べてみるとこの鉄塔はいつも篠山に抜けるときに天引側トンネル手前から見えている大きな鉄塔だった。
鉄塔。周囲が伐採されていて展望良好。
鉄塔から、深山の山体の全容が拝めた。右端が舩谷山で、左端のやや尖ったピークが笹山のピーク。
鉄塔から八田峠方面。八田峠には「埴生断層」が東西に通っているためやや直線的な地形になっている。断層谷がよくわかる一枚になった。右のやや尖った山は大河内の北にある独標。
地形図では鉄塔の先の尾根から下って天引に下れそうだが、予定にないので、分岐まで戻り県境尾根を慎重に下った。
尾根は植林帯をしばらく下るが、間もなく明るくなり若木の植林帯になった。先にもう一つ大きな鉄塔が見えていて、天引峠はもう見えていた。向かいにあまり登ったという話を聞かない岩阪山から赤岩までの稜線が見えている。
見えていた鉄塔を素通りし再び暗い植林の中を下っていくと、お地蔵さんのある天引峠の旧峠に着いた。
天引峠。京都府側から篠山方面へ。下にトンネルが開通してほとんど利用がなくなった峠。ところどころひび割れしているところや崩土がかぶさっているところが見られる。
迎えのTellをして旧道をゆっくし下っていった。カーブのところにいい感じのサクラの木があった。
道は先のヘアピンのところが大きく路肩が割れていた。アスファルト一枚のみを残して下に10mほど崩落していた。
落ちないように植林にしがみついて崩壊した斜面を観察しながら下った。崩壊した谷の川原の石はほとんどが白色~青白いチャートに少量の石灰岩が混じっていた。
下の旧道に出て、しばらくいくとバイパスにでた。迎えはまだ来ないようで、バイパス道をダラダラ歩いていると八田峠の手前でやっと拾ってもらえた。
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