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深山から天引峠へ3

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 一週間ほど大阪ショーの準備などで途切れてしまっていましたが、後半をまた書いていきます。


 亀岡市と園部町との境界付近に位置する登山口から、深山と舩谷山と越えてきました。この先は「サク谷の頭」とか呼ばれる連山最北の700m地点から一気に高度を落とし、丹波では普通の500m台の起伏にかわってくる。

 

 庫阪峠の分岐を右にとり、雑木林の中を少々下っていく。ところどころに北麓にある野活の道標がありほとんど迷うことは無かった。足元はいつものボロスニーカーなので露に濡れた落ち葉がやや滑る以外は快適な尾根道だった。

 一度大きく下って、少し登り返したコブに野活の道標があり、右手方が少し高かった。休憩を兼ねて裏に登り地形図で調べると、ここが701m地点のようだった。



サク谷の頭。(標高約701m) 道標以外何もない尾根上の突起で展望もない。「~の頭」と表記する山は丹波にはほとんどない。


 サク谷の頭から一気に下る。80mほど地面の湿った急坂を滑らないように、雑木に掴まりながら下って行った。

 鞍部を二つ越えると「蛇岩」と呼ばれる小さな尾根上のコブに着いた。西側が丹波帯のチャートの大岩になっていて、西側のみ展望が利く。


 蛇岩・・・じゃいわ・・・と読むらしい。



蛇岩(標高526m地点)。西側の山が望める。中央は後川のシドロ大丸(標高725m)と左肩に淨仙山(標高701m)。


 ここでも休憩し、足場の岩場を調べてみた。白色の塊状チャートで亀裂に二酸化マンガンの薄い染みや、硫化(黄鉄鉱などの硫化物)が鉱染しているものも見られた。硫化の鉱染は表面は褐鉄鉱(鉄錆のようなもの)で覆われていて、下に落ちている転石を割ってやっと黄鉄鉱の小結晶だとわかった。

 登山道の通っている東側の尾根の肩にも同様の大きなチャートの露岩があった。こちらも白色~青灰色の「青白珪石」と呼べそうなチャートの岩塊で層状ではなかった。


 尾根を北に辿る。蛇岩を越して大きく鞍部に下っていく。正面にこれから登る満燈山の尖峰が見えている。登り返しがきつそうだ。

 鞍部に下ると野活の道標があり、ここらでやっと満燈山の名前がでた。京都府側は鬱蒼とスギ・ヒノキの植林で、兵庫県側は明るい雑木林に完全に分かれている。その境界を登って行った。途中、兵庫県側の山腹を巻いていくのだが、小断層の破砕帯あたっているのか、足場がザレてて転げ落ちそう。路肩の崩壊を防ぐように防止のプラ製の器具が取り付けてあったが、頼りない。

 何とか滑り落ちずに通過し、野活の事務所との分岐を経て、ようやく満燈山についた。満燈山(山名プレートには万燈山とある)は「タキタニ」ともいう。展望は兵庫県側(西側)に限られる。



南の尾根から山頂を見る。植林を境にして、右(東)が京都府側、左が兵庫県。



満燈山(569m)。


 道標は満燈山までのようで、尾根筋の道も次第に不明瞭になってきた。


深山から天引峠4 に続く。




 

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