研磨石
いくつかの研磨した石236
福井県小浜市上根来 百里鉱山のカリオピライトからなる集合を一面研磨しました.10年くらい前にサンプル購入した石です.現地に行って観察しようと思ったのですが,上根来の在所からと滋賀県高島市小入谷からのルートがあって,どちらも数キロメートルの登山をしないといけないとかで,実現していません.
標本はほぼカリオピライトからなる石で,少量の脈状の菱マンガン鉱を伴っていました.
未研磨面.
(研磨)ほぼカリオピライトからなる塊状なので,硬いですが硬度がある程度揃っているために磨り易いと予想して磨り始めました.予想通りで簡単に粗削りが終わりました.1000番手のペーパーで軽く磨った後に,青砥で仕上げをしました.
(以下,顕微鏡下での観察です.)
茶褐色・暗褐色・暗赤褐色・橙色部はカリオピライトです.一見チャートに見えるところもありました.
淡紅色―白色脈の拡大です.淡紅色―白色部は菱マンガン鉱で,淡灰緑色のガラス光沢の鉱物が入っていました.角度を変えて顕微鏡で観察したところ,顕著な劈開があって,この脈の続きになる未研磨の脈の部分を観察したところ重晶石でした.褐色部はカリオピライトです.
白い部分の少ないところの拡大です.
暗赤褐色―暗褐色のカリオピライトの拡大です.上の方に層状の構造が残っていました.淡桃色・白色部は菱マンガン鉱です.
上の方のやや光沢の強い白色の鉱物は石英でした.