鉱物の顕微鏡写真104
―マックスウェル石―
産地:Squaw Creek mine(Sn-diposit), 7.3km NW of Boller Peak mmountain,
Taylor Creek mining district, Catron county, New Mexico, USA.(非売品)
Maxwellite マックスウェル石
[組成] NaFe[F|AsO4]
[結晶] 単斜晶系.粒状,短柱状結晶になる.いずれも微細なものが多い.
[色] 赤色・赤橙色.
[光沢] ガラス光沢~亜ガラス光沢.
[モース硬度] 5~5.5 結晶は脆弱とのこと.
[比重] 3.90~3.95
[劈開] {110}に良好.
[条痕] 淡赤橙色~赤橙色.
アレガニー石の次はマックスウェル石にしました.砒酸塩鉱物は二次鉱物という印象が強く,いままであまり集めてこなかったのですが,初成とのことで購入した標本です.
母岩は灰白色―白色であまり光沢の無い,空隙の多い流紋岩で,ガスの抜けた空隙に赤色の微細な粒として,広範囲に入っていました.黒色は赤鉄鉱のよう.
孔の周辺に似たような砒酸塩鉱物は無いようで,わずかに黄色の麦藁状のトリプヒー石と鋼灰色の赤鉄鉱を伴っています.黒色の短柱状(肉眼で針状に見える)は擬板チタン石,白色の髭状の鉱物はモルデン沸石とのことです.
こちらは赤鉄鉱の結晶です.単結晶のものは花弁状の赤鉄鉱が入っていました.(上:単結晶,下:花弁状)
こちらは錫石です.極小さなものですが,強い光沢とこの結晶の裏に自形結晶がついていたため錫石と判断できました.
産地は流紋岩中の錫鉱床のことで,細かい錫石が母岩についていないか,確認すると,黄色―橙色ないし赤色系の色で,金剛光沢を呈する微細な粒状をしていました.
流紋岩の斑晶として入っていた斜長石です.一部に玻璃が出ていました.