いくつかの研磨した石223
研磨面.
未研磨面.
久々の研磨石です.
以前に露頭めぐりで触れました,京都府綾部市五泉町市志 どんど橋東詰めの斑糲岩露頭の蛇紋岩を切る曹長石脈を一面研磨しました.露頭の上の方から落ちてきた石で,朝露に濡れて「これ研磨したらどう見えるんだろう」っていう感じの石でした.
じっさい,「ひすいはいっているかも..」で拾っています.入っていませんでしたが.
もともと長方形に近い石でしたので,斫りハンマーで3等分にしてそのうちの一つを一面研磨にしました.
(研磨)蛇紋岩と長石からなっているので,硬くはないと思って手を出したのですが,石英が入っていたらしく高さの調整に手間取りました.水に濡れて青色っぽくなっていたのは緑泥石でした.仕上げははじめに黄白色の砥石で磨っていたのですが,思う感じの光沢が出ず青砥で磨ると光沢がでました.
(以下,顕微鏡写真です)
割れ目に脈状の緑泥石が入った部分です.黄色正方形は黄鉄鉱です.
鱗片状の緑泥石の多い部分です.
緑泥石の多い部分です.こちらの方が青っぽい.
盤際の蛇紋岩に近い部分です.
顕微鏡で細かく確認していると,一つだけ大きな緑泥石がありました.六角で結晶質のようです.肉眼で黒っぽく見えて磁鉄鉱かなにかの鉄鉱物かと,おもっていましたが,拡大し強い光源下で見ると緑泥石でした.黄色は黄鉄鉱.
黄鉄鉱の多い部分の拡大です.
妙に青く見えた緑泥石の集合している部分の拡大です.白色部は曹長石.
石英はどこにいるのかというと.黄鉄鉱―緑泥石脈に並行するように裂罅を充填して脈状で入っていました.
思った以上に磨り辛く,時間がかかってしまいました.