やまのぼり
―井根山(野田城)―
京都府綾部市野田町
井根山(標高160m).国道173号新綾部大橋付近より.
前回の続きです.秋葉山を辞したあと,国道沿いに北上していきました.秋葉山だけでは歩いたうちに入らず,道沿いにあるこの山もついでに寄りました.
山城の多い綾部の町の東にあって,由良川から突き上げるように丸っこい山容で,容易に山城だろうと以前からそう感じていた.
国道163号の新綾部大橋南詰めの交差点を左に折れ,その先の道標に従って谷沿いに降りていくと駐車場に着いた.
現地案内板.
案内板はあったが,山城のことは一切触れられていない.ひとまず山頂部の遺構を周りから見ながら,林道を採った.
よく整備はされている林道ですが,だらだらした登りでした.
林道峠.
林道峠付近より白髪城.
峠より南東に入る径があって石仏が飛び飛びにあった.臼ヶ城方面に少し様子を見に行ったが,ヤブが多くて今回は行きませんでした.
林道をこのまま進んでもよかったのですが,尾根筋についている石仏の道を採りました.林道峠の付近は南西方面に展望がありました.
国道の峠方面.奥のやや高いのは上殿(上殿谷山).
右の石仏のところから尾根に入りました.
尾根の西を巻くように付いている径を進むと,ようやく山城の遺構がみられました.
近接して堀切があって,当初は珪石か何かを試掘した跡のように見えた.先に山頂に行く.
ここは竪堀のように見える.
石仏の径は2度ほど折れて,神社のある山頂の一角にでました.
井根山山頂(標高160m)にある秋葉神社.主郭のようだ.
現地案内板.
神社の裏手に切岸から階段が付いていました.
主郭方面.切岸の縁に沿って,竪堀があったようですが人工的に整地されたらしく,尾根上には残っていませんでした.尾根の東西に少しだけ竪堀が残っていました.
疑似木製の柵のさきに,先ほどの堀切が上か見えていました.
堀切.
二本ある堀切を見に行きました.石仏の径を下って,堀切が左手頭上に見えてきたら,適当に登って行きました.この城に関する資料があまり無く,Web上で検索したところいくつかのページがヒットしました.いずれの資料も沿革等はよくわからないらしく,疑似木製の柵の南にあるこの堀切(二重堀切)だけ詳細に記録されていました.
疑似木製の柵のすぐ下の堀切.右手に土塁のようなものが.自然石を利用したものなのか,堅いチャートを割って作られていた.当時はかなり骨が折れたことだろう.
土塁を挟んだ南側にある堀切.こちらにもチャートを切ったような土塁があった.たまたまここにチャートの大岩があったから,これを利用して設備を作ったのでは無いかと思う.いずれにしても土塁は積んだ方が楽だろう.
土塁の南の堀切から主郭方面.ようやく山城らしい雰囲気が出てきました.
一通りカメラに収めて,下山しました.
以下は井根山のルートマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.