研磨石
いくつかの研磨した石207
京都府相楽郡和束町南 釜塚鉱山のばら輝石を一面研磨しました.11年くらい前の採集会で,貯鉱跡付近でサンプリングした標本です.熱変成を受けたマンガン鉱床より産しました.この石は裏面が一面に二酸化マンガンの被膜で覆われていたため,この面を一面研磨にしました.
標本の正面です.
(研磨)繊維状を呈するばら輝石からなる石なので,非常に硬いことを前提に磨り始めました.表面に二酸化マンガンの部分は早くに落とせました.下からばら輝石が出てくると,徐々に磨りづらくなりました.時間をかけてゆっくりと磨って行くとなんとか,平滑になってくれました.
仕上げは青砥でしていたのですが,硬い鉱物なので砥石が負けてしまったので,ホルンフェルスでしました.丁度,サンプリングしたマンガン山の裏山にあった砥石山で拾った中途半端なホルンフェルスがありましたので,それを使用しました.光沢はすぐに出ましたので,それで終了としました.
(以下,顕微鏡写真です)
とろどころに二酸化マンガンが残ってしまいました.
テフロ橄欖石が入っていました.(中央の灰緑色部).白色っぽいものは菱マンガン鉱.黒色は二酸化マンガン鉱.
淡紅白色の菱マンガン鉱です.
今回は硬かっただけで,特筆するような鉱物は入っていませんでした.