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雪中の八木城にて3

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 昨日の続きです。


 山頂を辞して、妙見道との分岐に戻った。ここからは地元設置の案内板で神前峠を目指す。鞍部からすぐにまた分岐になるが、ここは直進した。道標は無く地形図に記載のある道のようだった。

 一登りで烏岳の城郭の中心分岐に着く。「城山へ」の地元設置の案内板があるが、まず南の主郭を目指した。標高はこちらのほうが若干高いので、高い方をまず踏みに行く。このあたりまで来ると積雪が目立つようになり、無いところから適当に登って行った。主郭?のような台地があり、ここを山頂とした。南側は幅の広い堀切で、対岸はずいぶんと低くなっていたため、南尾根へはとらなかった。



分岐。



ここを烏嶽の山頂とした。(標高約350m)


 分岐に戻り、北郭を目指す。一度鞍部に下り再度登り返す。城郭特有の段々が見られ、台地に上がると一面の雪だった。積雪の所為で、続きの尾根道がよくわからなかったので、南の斜面を適当に下ると尾根道に出た。一度下りやや緩く登り返すと地形図にある「342m峰」に着いた。



342m峰。


 ここから南尾根に下る。道はなく背の低いシダ植物で覆われていて、足元が見えず非常に歩きにくい。

 シダの切れたところに歴史を感じる地籍の境界を示す区界標石があった。なぜか赤く標石は塗られていた。区界標石を過ぎると歩きやすい尾根にかわり、緩く下って行った。

 

南尾根。


 尾根がやや平坦になってくると、東の谷からの道と合流した。近くまで来たので四等三角点 三泥(255.6m)を往復した。一度鞍部まで下りだらだら登っていくと多少ヤブ化した尾根の頭に、三角点があった。



四等三角点 三泥 (255.6m)


 三角点に至る手前に陥没したような跡があり、西側に行くと斜面にロープが張ってあり下りられるようになっていたので行ってみると、下りたすぐ横に坑口が口を開けていた。坑口の前は少量のズリがあり、無色に近い菱マンガン鉱からなる炭マンが見られた。こちら側の地名は点名と同じ「三泥」だった。



三泥側の坑口。


 今日は穴探しも兼ねていたので、採集はせずに坑口だけ確認しに行く。三泥側は大きな坑口はこのひとつだけのようで、坑口の尾根を越えた反対側にも続いていると思い、尾根に戻った。

 尾根の西側はヤブになっていて、眼下に交流センターの建屋が見える。ヤブをかき分けて適当に下ると先程の坑口の延長と思われる場所に、2つ坑口があった。これより下にはないようで、眼下に見えている植林帯を目指して下って行った。植林帯まで下りると先程尾根の分岐から登ってきた道に出た。谷筋に幾つか遊具があり、敷地内に入ったようだった。

 谷筋に養蜂の区画がありこれの奥が平坦な台地になっているため行ってみると先程より大きな坑口が2つあった。

 2段になっており、下の坑口は崩れていて内部の様子はわからない。上の坑口は地元の注意板があり、未だ口を開けていた。



地元の注意板と坑口。


 母岩は泥質ホルンフェルスで、角のある重い黒い石はたいていこのホルンフェルスだった。三泥側の坑口は炭マンが見られたがこちら(蛇谷というらしい)はあまりなく「ぎら鉱」様の二酸化マンガンが見られた程度だった。


 向かいの施設から府道へ下る。車道の分岐には京阪京都交通のバス停があるが、本数は極端に少なかった。西からやや湿っぽい強風が吹いてきたためこの日は切り上げて、北ノ庄を目指して下って行った。北ノ庄から神前に至る狭い小渓谷沿いの道は拡幅工事されていて、貫入岩体である花崗岩がたくさん見られた。

 千代川ICが見えるころには時雨れだしてきた。迎えはIC手前で合流した。


 今回のマンガン山は、八木町側のものが「妙見山鉱山」、亀岡市神前側のものが「神前鉱山」と思われるが、詳しい文献の記述もなく決定打に欠けるためあえて鉱山名は付けていない。



京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら


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