いくつかの研磨した石187
岡山県高梁市成羽町小泉(字)銅山 小泉鉱山の雑鉱を一面研磨しました.上の標本は5年くらい前に訪問した際にサンプリングしました.75㎜×60㎜×20㎜の箱にピッチリ入るように成形できましたが,裏側がやはりボコボコで,不安定で再度成形したら傷だらけになってしまったため,この面を一面研磨しました.
(研磨)ルーペで見ると,けっこうな量の石英が混入していて平滑に磨るのに時間がかかることを前提に磨り始めました.実際にすごく時間がかかって仕上げまでに2か月以上要しました.仕上げは青砥で充分光沢が出てくれました.
(以下,拡大写真です)
緑泥石の多い部分です.緑泥石だけかと思っていたら緑簾石も入っていました.白っぽい部分は石英です.
緑簾石の入っている部分の拡大です.黄色―黄緑色の細い柱状で入っていました.
硫砒鉄鉱の多い部分です.黒色亜金属光沢部は閃亜鉛鉱です.硫砒鉄鉱は広範囲に入っていました.
ちょこっと方鉛鉱が入っていました.顕微鏡でかなり拡大したところ,方鉛鉱の劈開に沿って,紅銀鉱の細かい粒が入っていました.写真をとろうと思いましたがズームが限界でした.
黄銅鉱の入っている部分の拡大です.この鉱物の集合では黄銅鉱と方鉛鉱はあまり入っていませんでした.黒色亜金属光沢部は閃亜鉛鉱.帯青鉛灰色金属光沢部は方鉛鉱,灰白色―暗灰色部は石英.淡黄色―淡灰色部は方解石.
研磨面の裏側,標本の表面はこんな感じです.
方鉛鉱はかなり少ないようで,指示するに当たってルーペでかなり探したところ1粒だけ確認できました.
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