いくつかの研磨した石183
前回に引き続いて徳島県より.徳島県美馬市木屋平 野々脇鉱山の含銅硫化鉄鉱を一面研磨しました.上の標本は10年くらい前に訪問して得たサンプルです.吉野川沿いから随分奥へ入り,帰りに高越鉱山側へ下る県道を採ったところ,幅員狭小の道で難儀した覚えがあります.今回は断面を観たくて,元の標本サイズから小割した上で一面研磨しました.
標本の正面です.黄銅鉱がたくさん入って黄色に見える部分に接してガリ鉱になっています.
(研磨) 前回の祖谷鉱山の硫化鉄鉱は硬く研磨に時間がかかりました.今回も硬いと思ったら,ものの数分で平滑になりました.仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡下での観察です.)
一面黄鉄鉱かな..と思うくらいほかの鉱物は入っていないようです.
かなり小さいですがこんなレンズ状の部分がありました.肉眼的には方鉛鉱のような色をしています.もっと拡大したところ,周りの黄鉄鉱や石英より軟らかいようで,凹んでいました.角度をかえて観察すると新鮮な面に赤銅色が見える粒がありました.斑銅鉱かもしれません.
ほかの部分にも入っていました.
こちらは母岩の結晶片岩の一部がみられました.黄色殖は緑簾石のようで,青っぽい粒状の鉱物を含んでいました.小さすぎて青っぽい鉱物は判りませんでした.
かなり小さいですが中央に細かい黄銅鉱の粒が確認できました.周りは黄鉄鉱です.
こちらは磨いていない面の黄銅鉱を多く含む部分の拡大です.銅分が多いためか黄銅色に近くなっています.
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