いくつかの研磨した石173
兵庫県佐用郡佐用町桜山ソエ谷 金生鉱山桜山通洞坑の斑銅鉱を一面研磨してみました.金生鉱山は岡山県境にある鉱山ですが,岡山県側にズリと,尾根を東に越えたところ,兵庫県の桜山にもズリがありました.古くからキレイなホタル石を産することで有名との記事があり,古くからよく知られていたようです.
上の石は兵庫県側のズリでサンプリングした斑銅鉱です.岡山県側と同様の産状のもので,たまたま桜山側に放置されたようです.こうなるともうどちらから産したのか判りません.
斑銅鉱が錆びるのを待って撮影しました.
(研磨)標本の裏面をいつも通り,研磨する面に選びました.石英脈は含まれていますが,金属鉱物を含んでいるため,思った以上に早く磨れてくれました.
仕上げは青砥でしました.
(以下,顕微鏡下での観察です)
錆びを落として再度,撮影しました.赤銅色が新鮮な斑銅鉱です.
真ん中に方解石を伴う,新鮮時の斑銅鉱です.黄銅鉱を伴っています.
硫化鉱を含む脈と母岩との境界付近の拡大です.こういうところに四面銅鉱がいそうなんですが,この石には肉眼で判るような四面銅鉱は付いていませんでした.
白色の母岩の拡大です.割れ目に沿って孔雀石が入り込んでいます.
比較的荒い斑銅鉱の部分を拡大しました.黄銅鉱との境界に真鍮色に近い金属鉱物が入っているように見えました.ほかのCu-Fe-S系の硫化鉱物を含んでいるのかもしれません.
おしらせ
本日 HP通販用商品を
3点 追加更新しました.